2008 Fiscal Year Annual Research Report
ミヤコグサを用いた根粒形成初期シグナリングの分子機構の解明
Project/Area Number |
20370020
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川口 正代司 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 准教授 (30260508)
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Keywords | 根粒形成 / シグナル伝達 / ミヤコグサ |
Research Abstract |
<根粒形成に必須である2つの推定転写因子NSP1,NSP2の発現解析> ミヤコグサの根粒非着生変異体Nod-の原因遺伝子である推定転写因子NSP1,NSP2の根における発現をin situhybridizationによって解析した。NSP1については根の表皮組織でシグナルらしきものが検出されたが、発現量が少なく結論づけるには至らなかった。NSP2も発現量が少なく発現場所を特定できなかった。 <NSP2遺伝子のPromoter:GUSによる発現解析> NSP2プロモーターはミヤコグサ変異体の根粒非着生表現型を相補した開始コドンから5.1-kbpの領域を用いて解析を行った。Rhizobium radiobactorを用いた胚軸形質転換法でミヤコグサに導入し、次世代個体でGUS染色を行ったところ、根の中心柱において発現が認められた。NSP1については、根の表皮で高い発現が認められた。 <NSP1,NSP2タンパクの免疫組織染色> GST融合タンパク質発現システム,pGEX-NSP1およびpGEX-NSP2を構築し、それらのコンストラクトを低温でめシャペロン機能を付加したE.coli(Arctic Express)に導入し、GST融合タンパク質を発現させた。しかしながら融合タンパクは良好に検出されなかった。 <細胞層特異的プロモーターを使った相補実験> 細胞層特異的プロモーターでNSP2遺伝子の発現をコントロールし、Nod-変異体の表現型を相補するのか調べた。その結果、AtSHRプロモーターなど細胞層特異的プロモーターの下流にNSP2を結合したコンストラクトを構築し、このコンストラクトをA.rhizogenesを用いた毛状根形質転換法でnsp2変異体に形質転換した。AtSHRプロモーターでは相補ざれなかったが、AtSUCプロモーターでは相補された。
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Research Products
(4 results)