2009 Fiscal Year Annual Research Report
光誘導タンパク質機能阻害法による染色体微細構造の顕微解析
Project/Area Number |
20370027
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松永 幸大 Osaka University, 工学研究科, 准教授 (40323448)
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Keywords | 染色体 / 蛍光タンパク質 / 細胞周期 |
Research Abstract |
染色体微細構造におけるin vivo機能解析を実施する。特定の波長を持つ光を照射することにより活性酸素ROSを発生する光活性化タンパク質を用いて、微細構造特異的に染色体タンパク質を機能阻害し、その相互作用を時空間的に明らかにすることを目的として、研究を遂行した。まず、染色体タンパク質間の相互作用を明らかにするために、光誘導タンパク質機能阻害法により部位特異的に染色体タンパク質が阻害された場合に、局在が同時に変化する染色体タンパク質を免疫染色法により同定した。この際、多数の抗体を使用して網羅的に染色体タンパク質の挙動を精査し、RNA結合タンパク質が重要な機能を果たしていることが判明した。そこで、このタンパク質に光誘導ROS発生蛍光タンパク質であるキラーレッドを結合して、光阻害実験を実施した。その結果、キラーレッドにより染色体タンパク質は特異的に阻害され、細胞周期の進行を遅らせることに成功した。さらに、染色体タンパク質をRNAiでノックダウンした後に、光誘導タンパク質機能阻害を実施した。従来の複数のsiRNA配列によるダブルノックダウン解析では染色体全体の機能解析はできるが、細胞内の時空間を考慮した微細構造特異的な解析は不可能であった。この点、RNAi法と光誘導タンパク質機能阻害法を組み合わせることで、微細構造特異的に相互作用するタンパク質を同定するとともに、どの制御経路に位置するかも、細胞内時空間制御を考慮しながら明確にすることができた。本年度の研究成果により、光誘導タンパク質機能阻害法を確立した。さらに、光照射の条件検討を実施し、細胞周期の進行と光誘導タンパク質機能阻害法の条件検討を実施した。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] The middle region of an HPl-binding protein, HP1-BP74, as sociates with linker DNA at the entry/exit site of nucleosomal DNA.2010
Author(s)
Hayashihara K, Uchiyama S, Shimamoto S, Kobayashi S, Tomschik M, Wakamatsu H, No D, Sugahara H, Hori N, Noda M, Ohkubo T, Zlatanova J, Matsunaga S, Fukui K.
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Journal Title
J.Biol.Chem. 285
Pages: 6498-6507
Peer Reviewed
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[Journal Article] A nucleolar protein RRS1 contributes to chromosome congression.2009
Author(s)
Gambe, A.E., Matsunaga, S., Takata, H., Ono-Maniwa, R., Baba, A., Uchiyama S., Fukui K.
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Journal Title
FEBS Lett. 583
Pages: 1951-1956
Peer Reviewed
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[Presentation]2009
Author(s)
Sachihiro Matsunaga, Hideaki Takata, Akihiro Morimoto, Daisuke Kurihara, Susumu Uchiyama, Kiichi Fukui
Organizer
分子生物学会
Place of Presentation
パシフィコ国際会議場(横浜)
Year and Date
2009-12-11
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