2008 Fiscal Year Annual Research Report
スプライソソーム非依存型スプライシングの構造的基盤
Project/Area Number |
20370038
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
児嶋 長次郎 Nara Institute of Science and Technology, バイオサイエンス研究科, 准教授 (50333563)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
箱嶋 敏雄 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (00164773)
大木 出 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教 (80418574)
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Keywords | 構造生物学 / NMR / RNA / タンパク質 / 分子認識 |
Research Abstract |
本研究では小胞体ストレス応答におけるIRE1経路で見いだされた、スプライソソーム非依存型スプライシング機構の構造的基盤の解明を目指している。具体的には酵母IrelpのRNaseドメイン、基質mRNA、およびこれらの複合体の構造解析に取り組み、配列特異的なmRNA切断機構の解明を進める。またRNaseドメインを含むC末端ドメイン全長の結晶化を行い、C末端ドメインが持つmRNA切断活性の調節機構の解明にも取り組む。 すでに我々は酵母IrelpのRNaseドメインを単量体として調製する発現精製系を確立している。そこで本年度はNMRおよびCDなどからこのRNaseドメインの構造情報を得た。また、NMR測定のための^<13>C^<15>N安定同位体標識を行い、NMR信号の帰属のための各種測定と立体構造決定のためのNOESYの測定を行った。 酵母Irelp C末端ドメイン全長およびRNaseドメインは、HAC1 mRNAの2つのステムループを切断する。ループには切断に必須な、種を超えて保存されている3つの塩基が存在する。そこでIrelpが認識するRNA配列に配列特異的な立体構造があるかどうかを明らかにするために、HAC1 mRNAの2つのステムループのNMR構造解析を行った。 酵母Irelp C末端ドメイン全長については大量発現系と精製系の確立に成功しており、安定なドメインとして良好なNMRスペクトルを得ている。しかしこのドメインは分子量56kであり、NMRによる通常の立体構造決定は困難である。そこで本年度はこのドメインの結晶化を行った。
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Research Products
(2 results)