2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20370050
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
多賀谷 光男 Tokyo University of Pharmacy and Life Science, 生命科学部, 教授 (30179569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 彰宏 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (40251441)
有光 なぎさ 東京薬科大学, 生命科学部, 助教 (40408688)
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Keywords | 組織・細胞 / 小胞体 / 蛋白質 / 膜輸送 |
Research Abstract |
SNARE(SNAP receptor)は細胞内膜融合を司るタンパク質であり、ターゲット膜に存在する3つのt-SNAREと、小胞に存在する1つのv-SNAREが、各々のα-ヘリックスを介して強固に結合することで小胞とターゲット膜の融合が引き起こされると考えられている。我々は、小胞体に局在するt-SNAREであるsyntaxin18(Syn18)が他のSNARE(p31、BNIP1、Sec22b)および膜表在性タンパク質(NAG、ZW10、RINT-1)と複合体を形成していることを明らかにしてきた。本年度は、1)作製したp31のノックアウトマウスの解析を行い、2)昨年度同定したNAGについてさらに解析を進めた。 1)p31のノックアウトマウスは胎生致死であり、胎生8.5日前に死亡した。脳特異的にノックアウトすると、細胞はアポトーシスを起こして死滅した。胎児繊維芽細胞においてもアポトーシスが誘導されたので、その機構を詳細に解析した。その結果、p31のノックアウトによって小胞体が変形して小胞体ストレスが引き起こされ、アポトーシス誘導に関与する転写因子であるCHOPの発現が誘導されることが判明した。 2)NAGの発現を抑制すると、小胞体とゴルジ体の間をリサイクリングしているタンパク質の局在は変化するが、ゴルジ体の構造は変化しないことを昨年見い出していた。しかしながら、長時間NAGの発現が抑制されると、ゴルジ体のプロセシング酵素の局在も変化し、糖タンパク質のプロセシングも変化することを見い出した。現在、この理由の解明を進めている。 研究協力者:古野暁子(東京薬科大学・生命科学部・プロジェクト研究者) 木榑猛(東京薬科大学・生命科学研究科・博士後期課程院生)
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Research Products
(10 results)