2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト癌細胞より単離されたルイスaタンデムリピート構造を持つ糖鎖の構造と機能
Project/Area Number |
20370052
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
川嵜 敏祐 Ritsumeikan University, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 教授 (50025706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MA Bruce Yong 立命館大学, 立命館グローバル・イノベーション研究機構, 准教授 (00378788)
川嵜 伸子 立命館大学, 総合理工学研究機構, 教授 (70077676)
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Keywords | 癌 / 糖鎖 / 免疫学 / 生体分子 / 生理活性 |
Research Abstract |
代表者らは、すでにヒト結腸癌由来のSW1116細胞よりMBPリガンド糖鎖の単離に成功し、これらが、血液型関連エピトープLewis a (Le^a)のタンデムリピート構造を持つ新規な高分子癌関連糖鎖(HFPL-ML:highly fucosylated polylactosarm ine-type MBP-ligands)であることを示している(M. Terada et al., J. Biol. Chem, 280, 10897-10913 (2005))。MBPは従来、高マンース型糖鎖と結合するといわれているが、実際には、溶液中での結合親和性は弱く、何本かの糖鎖がクラスターを形成して初めて結合する。これに対して、HFPL-MLは一本の糖鎖でMBPに強く結合することから、HFPL-MLの糖鎖配列にはMBPが認識する特殊なエピトープ構造が存在することが予想された。本年度の研究において、SW1116細胞表面のHFPL-MLのキャリアータンパク質がDPPIV(dipeptidylpeptidase-IV)あるいはCD26と呼ばれる膜結合型セリンプロテアーゼであることを明らかにした。次に、SW1116細胞より精製したCD26を、ペプシン消化し、得られた(糖)ペプチド混合物をMBP固定化カラムにかけ、カラムに結合する画分と非結合画分に分け、それぞれの画分に回収される糖ペプチド糖鎖の性質を質量分析により解析した結果、Man6,Man7,Man8の高マンノース型糖鎖、およびLe^aエピトープ構造を1回-3回持つ糖鎖が、素通り画分に回収され、Le^aエピトープを4回以上有する糖鎖が結合画分に回収された。以上の結果は、MBPによるリガンド認識にはLe^aエピトープの4回以上の繰り返し構造を必要とする可能性を示している。
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[Journal Article] Highly Fucosylated N-Glycan Ligands for Mannan-binding Protein Expressed Specifically on CD26 (DPPVI) Isolated from a Human Colorectal Carcinoma Cell Line, SW11162009
Author(s)
Kawasaki N, Lin CW, Inoue R, Khoo KH, Kawasaki N, Ma BY, Oka S, Ishiguro M, Sawada T, Ishida H, Hashimoto T, Kawasaki T.
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Journal Title
Glycobiology 19
Pages: 437-450
Peer Reviewed
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