2008 Fiscal Year Annual Research Report
中枢異常を伴う筋疾患の原因となる酵素群の構造機能解析
Project/Area Number |
20370053
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
加藤 龍一 High Energy Accelerator Research Organization, 物質構造科学研究所, 准教授 (50240833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 玉夫 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 東京都老人総合研究所, 研究部長 (30168827)
川崎 政人 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 助教 (00342600)
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Keywords | 糖鎖修飾 / 筋ジストロフィー / ジストログライカン / X線結晶構造解析 |
Research Abstract |
ジストログリカンの糖鎖修飾異常による筋ジストロフィーの原因遺伝子産物の構造機能解析を行っている。POMGnT1については、昆虫培養細胞を用いた発現系を複数構築した。そのうち、細胞内発現系のコンストラクトでは発現に成功したが、沈殿画分であった。これを回収し、変性剤を用いて可溶化した後、アルギニン存在下で透析することによって再び沈殿させることなく再生を行うことができた。正しく再生ができているかを確認するために、酵素活性の測定を行ったが残念ながら活性は確認されなかった。他のコンストラクトおよび細胞外発現系についてもその構築を行い、タンパク質の高発現条件の検討を行っている。POMT1とPOMT2については、GFP融合タンパク質として大腸菌での発現を検討したが、ヒト由来のものについては発現が確認できなかった。そこで他の生物種由来のものについて発現系の構築を開始した。また、他の蛋白質との相同性を新たに見いだしたループ5領域について、MY STIC融合蛋白質の形でその領域の発現に成功した。 POMT1とPOMT2の構造に関する情報を得る目的で、二次構造等の予測を行ったところ、それぞれ7回、9回膜貫通型のモデルが示され、またN型糖鎖修飾を受けるアミノ酸配列を複数有していることがわかった。そこで、POMT1とPOMT2を培養細胞を用いて発現させ、N型糖鎖修飾される部位を特定した結果、予測した二次構造モデルは支持され、POMT1とPOMT2ともにN末端を細胞質側、C末端を内腔側とする膜配向性が明らかとなった。さらに、N型糖鎖が酵素活性に必要なことを明らかにした。
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Research Products
(6 results)