2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20370065
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
光岡 薫 独立行政法人産業技術総合研究所, バイオメディシナル情報研究センター, 研究チーム長 (60301230)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安永 卓生 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (60251394)
佐伯 泰 (財)東京都医学研究機構, 東京都臨床医学総合研究所, 主席研究員 (80462779)
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Keywords | プロテアソーム / 単粒子解析 / 電子顕微鏡 / 三次元再構成 / 画像解析 / 酵母 |
Research Abstract |
26S複合体が、比較的高濃度のグリセロール溶液甲でのみ安定なため、フィルムを用いた高分解能構造解析が可能な撮影条件では、十分なコントラストが得られないことが明らかになった。そのため、焦点位置を変えて撮影した電子顕微鏡像のペアを用いて、画像のコントラストと向上するシステムを構築した。そのシステムを用いて、26Sと考えられる粒子が切り出せるようになったので、現在、野生型とユビキチン受容サブユニットのRpn10を欠損した26S複合体について、その画像収集を行っている。このデータを用いて三次元再構成を進める予定である。 また、より安定な試料を得るため、化学架橋と密度勾配遠心を組み合わせた電子顕微鏡試料作製法(GraFix)を検討し、グリセロールを含まない条件で安定な試料が得られるようになった。現在、その試料を用いて、電子顕微鏡用CMOSカメラを用いたデータ収集も平行して進めており、これにより、より効率的に再構成が行えるシステムを構築する。 さらに、昨年度までに確立した極低温電子顕微鏡を用いて単粒子解析用の画像を効率的に収集する撮影条件などをまとめた総説を発表した。以上の知見とシステム構築により、効率的に三次元再構成を行う条件が確立し、今後、効率的に構造解析を行うととが可能となった。今後、これを活かして、いろいろな状態のプロテアソームの立体構造を解析し、それらを比較することで、基質の認識とそれを活性部位へ輸送する機構の解明につなげる。
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Research Products
(4 results)