2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20370077
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木下 専 Kyoto University, 医学研究科, 講師 (30273460)
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Keywords | 細胞骨格 / 膜骨格 / 拡散障壁 / 光退色後蛍光回復 / GTP |
Research Abstract |
共焦点レーザー顕微鏡による分子動態の定量的ライブイメージング(FRAP法) これまでの研究で、細胞膜直下に集積したGFP-septin融合蛋白質に対するFRAP(光退色後蛍光回復)法が、セプチン重合体の細胞内動態の解析において定量性と再現性が高く非常に有効であることがわかった。この手法と系を工夫し、細胞膜直下のセプチン重合体に焦点を絞って解析し、アクチン依存性を持ちながら表層アクチン以上の安定性を有することがわかった。また、その存在が、他の膜蛋白質の挙動を制限する足場ないし障壁となっている可能性を検証した(一部投稿中)。2007年にセプチンの構造が決定された後も、GTP交換・水解反応と重合/脱重合サイクルの共役に関する最大の謎はいまだ手付かずで残されている。申請者らも長年この難問に取り組んできたが、その一環としてGTPのガンマ位のリン酸基との会合領域の1つであるSwitch I領域がサブユニットの酵素活性とダイナミクスに決定的に重要であることを確定した。そこで、当該領域の重要と思われるアミノ酸に多数の変異を導入し、重要な残基をほぼ特定した(現在最終検証中)。これらの事実は最近より高解像度で解けた原子構造情報(未発表)を補完する重要な新知見であるため、引き続き集中的に解析を進める。
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