2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20370077
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木下 専 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (30273460)
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Keywords | 細胞骨格 / 蛍光イメージング / 拡散障壁 / 電子顕微鏡 / 生化学 |
Research Abstract |
酵母からヒトまで保存された重合性GTPaseセプチンは、アクトミオシンや微小管と協調して細胞形態制御に関与する一方、多様な膜蛋白質の局在や機能を規定する拡散障壁や足場を形成する。しかし、その多機性とサブユニット間の機能重複のために、特に哺乳類での細胞機能、生理機能、病態との関連には不明な点が多い。代表者らはフランスのパスツール研グループとの過去4年間にわたる共同研究で、セプチンとアクトミオシンによるバスケット状の構造物が宿主細胞内に侵入した赤痢菌やリステリア菌を包囲、拘束することを見出し、報告した(Cell Host Microbe 2010)。また、大脳皮質ニューロンにおけるセプチン系の阻害が軸索・樹状突起の伸長を阻害すること、それが微小管安定化機構の異常によるものであることを示した(Ishihara et al.,投稿準備中)。これは線虫のセプチン変異体unc-59/-61で報告された神経突起伸長・分岐異常と符合する。代表者らは米国グループとの共同研究で低分子量G蛋白質Cdc42のエフェクター蛋白質ファミリーCdc42ep1-5/Borg1-5を介したセプチン系の制御メカニズムを提唱したが(Nat Cell Bio1 2001)、このパスウェイの生理的意義は長らく未検証のままであった。そこで、小脳バーグマングリアや海馬歯状回ニューロンなどで発現し、セプチンと共局在するCdc42ep4に着目してノックアウトマウスを作製した。既に運動学習に関する興味深い形質が明らかになりつつあり、個体数を増やしてH23年度上半期に網羅的行動解析を行う予定である。
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