2009 Fiscal Year Annual Research Report
血管新生のための血管内皮細胞特異的な乖離・接着調節機構の解明
Project/Area Number |
20370083
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
望月 直樹 National Cardiovascular Center Research Institute, 循環器形態部, 部長 (30311426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福原 茂朋 国立循環器病センター研究所, 循環器形態部, 室長 (70332880)
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Keywords | シグナル伝達 / 細胞間接着 / 血管新生 |
Research Abstract |
血管内皮細胞の細胞間接着の状態での血管内皮細胞の安定化にAng1-Tie2受容体系が重要であることを示していたが、本年はAng1-Tie2によって増加するDll4-Notch系の細胞間接着安定化機構について調べた。Ang1によってDll4の発現が増加するが、このメカニズムを検討した。Dll4-NotchシグナルはVEGFR2の発現を抑制することにより、VEGF依存性の透過性亢進や、filopodia形成すなわち細胞運動を抑制することが知られている。したがって、安定化機構についてこのシグナルを検討した。 Dll4のプロモーターとLuciferaseを繋いだ転写アッセイ系では、Notch intracellular domain(NICD)の相加的作用によりDll4の転写が増加した。またAng1によるDll4の発現増加が、g-secretaseの抑制薬により阻害されることから、Dll4の発現増加には、Notchのsheddingが重要であることを明らかにすることができた。Ang1刺激によってもNICDの増加がみられることから、シグナル調節機構としてDll4-NotchシグナルによってさらにDll4の発現を増加させて、安定化を調節していることが予想される。
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