2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20370084
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小椋 利彦 Tohoku University, 加齢医学研究所, 教授 (60273851)
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Keywords | T-box転写因子 / MKL2 / 機械的刺激 / 心拍 / 血流 / 力刺激可視化 |
Research Abstract |
Tbx5、MKL2単独ではANFプロモーターを10倍程度しか活性化できないが、両者を共導入すると200~300倍の強力な転写活性化が認められる。これに、non-canonical Wntシグナル経路で働くForminドメイン蛋白Daam1の活性化変異体C-Daam1を加えると、転写は1000倍程度まで増強する。この増強効果は、活性化型のRhoAを共導入しても得られる。このことは、Tbx5の機能が、non-canonical Wnt経路下、その他のシグナルによるRhoA活性化によるアクチン骨格のリモデリングに敏感に反応することを意味している。このメカニズムを詳細に解明する目的で、ANF promoterの配列を分析した結果、未知のモチーフが見つかり、Tbx5/MKL2の協調的な働きを増強していることがわかった。また、MKL2は成体の心臓においても物理的刺激によって核内に移行して力学刺激を細胞内に伝達する機能をもつことがわかった。また、心拍に依存して機能する因子の同定を行ない、複数遺伝子を見出した。これらは心拍を止めると発現が消え、再開させると回復する。この心拍依存性メカニズム解明の目的で、それぞれのpromoter領域の同定を行なった。そして、AP-1、b-catenin、NFAT、STAT、SRFの結合部位を責任モチーフとして同定した。また、このような力刺激反応性promoterは生体内でも機能していることを確認した。これによって力の可視化にいたる糸口をつかむことができた。
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