2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20370088
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
藤森 俊彦 National Institute for Basic Biology, 初期発生研究部門, 教授 (80301274)
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Keywords | マウス / 軸形成 / イメージング |
Research Abstract |
本研究では、胚盤胞から前後軸の形成までのステージにおいて、細胞の分化様式、細胞の形と極性の形成機構、体軸の成立過程の現象について包括的な理解を深めることを目標にしている。 本年度は以下の項目について研究を進めた。 A.胚盤胞以降のステージの培養法の確立。AVE(前側臓側内胚葉)をGFPで標識したトランスジェニックマウスを用いて、胚盤胞以降のステージの培養法の改善を進めた。胚を培養液中に置くだけでなく、コラーゲンなどの細胞外マトリクス内で発生することも試み、培養液だけよりも胚体部分の形成の改善が認められた。 B.核を標識したマウス胚を用いた細胞分裂、移動パターンの解析。全ての核がGFPで標識されたマウス胚を培養し、細胞の挙動を記録した。現在用いている培養、撮影装置ではレンズから遠い部分の画像が不明瞭であるため、装置自身の改良が必要であると判断した。この為、より低倍率での観察に最適化するために、共焦点装置のピンホールサイズを小さくすることにした。 C.固定サンプルを用いた胚の形態変化の観察ライブイメージングだけに頼った解析方法では十分な理解に到達できない可能性が高い為、子宮ごと固定した胚の連続切片を作製し、子宮の環境と胚の存在様式の関連を明らかにすることにした。3.5日目、4日目のサンプルを作製し、HE染色した連続切片を連続して撮影した。この結果胚が着床する前の段階からの子宮内でのスペーシングの様式、子宮上皮とコンタクトする場所が同定できた。今後は更に0.5日間隔でデータの蓄積を進める。
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