2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20370091
|
Research Institution | National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities |
Principal Investigator |
影山 裕二 National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities, 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 特別訪問研究員 (90335480)
|
Keywords | キイロショウジョウバエ / 短鎖ペプチド / 器官形成 / 上皮細胞 / 転写制御 |
Research Abstract |
pri遺伝子がコードする短鎖ペプチド(PRIペプチド)は、シグナルペプチドを持たない新しいタイプの遺伝子産物である。PRIペプチドの生理機能を明らかにするため、以下の研究を行った。 1)変態期におけるpri遺伝子の機能 20年度までにpri遺伝子が変態期の形態形成に必須の遺伝子であることを示したが、21年度では、pri変異系統ではエクジソン応答性遺伝子であるE74およびE75の遺伝子発現時期が遅れること、また、エクジソン受容体のドミナントネガティブ型タンパク質の強制発現表現型が、pri遺伝子の強制発現により回復することを示した。これらの結果はpri遺伝子が変態期におけるエクジソンシグナルの下流で重要な役割を担っていることを示している。 2)PRIペプチドの分子機能 20年度の解析から、PRIペプチドが、歯状突起細胞の運命決定を行う転写因子であるSVBタンパク質の活性化に必須であることが示されていたが、この活性化機構が、SVBタンパク質の限定分解による転写抑制ドメインの除去であること、限定分解を受ける部位のアミノ酸が節足動物で高度に保存されていることが明らかとなった。
|
Research Products
(2 results)