2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20370091
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Research Institution | National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities |
Principal Investigator |
影山 裕二 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 特任助教 (90335480)
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Keywords | キイロショウジョウバエ / 短鎖ペプチド / 器官形成 / 上皮細胞 / 転写制御 |
Research Abstract |
pri遺伝子がコードする短鎖ペプチド(PRIペプチド)は、シグナルペプチドを持たない新しいタイプの遺伝子産物である。PRIペプチドの生理機能を明らかにするため、以下の研究を行った。 1) 変態期におけるpri遺伝子の機能21年度までに、pri遺伝子が変態期の形態形成に必須の遺伝子であり、エクジソン応答性遺伝子の発現に重要な役割を果たしていることを示した。22年度では、エクジソン受容体(EcR)の活性の変化とpri遺伝子の過剰発現を組み合わせて、EcR遺伝子とpri遺伝子との遺伝学的な相互作用を解析した。pri遺伝子過剰発現時には、ドミナントネガティブ型EcRの過剰発現と、EcR RNAiとの間に顕著な表現型の差異が認められ、pri遺伝子がEcRを直接あるいは間接的に制御していることが強く示唆された。 2) PRIペプチドの分子機能PRIペプチドの生化学的性状を解析することを目指し、培養細胞における標的分子の一つであるSVB転写因子を指標に、合成PRIペプチドの活性の検定を行った。SVB-GFPを発現する培養細胞株に合成PRIペプチドを添加したところ、SVBの核内局在にはある程度の影響が見られたものの、SVBの転写活性化能の上昇はまったく見られなかった。また、合材ペプチドを蛍光標識し、細胞内への取り込みおよび細胞内局在を観察したところ、合成PRIペプチドは培養上清に添加しただけで細胞内に取り込まれ、エンドソームに取り込まれることが明らかになった。
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[Journal Article] Small peptides switch the transcriptional activity of Shavenbaby during Drosophila Embryogenesis.2010
Author(s)
Kondo, T., Plaza, S., Zanet, J., Benrabah, E., Valenti, P., Hashimoto, Y., Kobayashi, S., Payre, F., Kageyama, Y.
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Journal Title
Science
Volume: 329
Pages: 469-476
Peer Reviewed
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