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2008 Fiscal Year Annual Research Report

イネの転流を制御する分子機構の解明

Research Project

Project/Area Number 20380010
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

青木 直大  The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (70466811)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大杉 立  東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (40343107)
廣瀬 竜郎  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 中央農業総合研究センター・北陸研究センター, 主任研究員 (90355579)
Keywordsイネ / シンク・ソース関係 / 同化産物 / 転流 / 篩部 / メタボローム / トランスクリプトーム
Research Abstract

本研究では、イネの生産性に関わるシンクとソースの関係、および両者の相互作用を考慮に入れた上で、ソース器官からのシンク器官への代謝物のフローを13C-、15N-トレーサー実験とキャピラリー電気泳動・質量分析計(CE-MSIMS)を組み合わせて定量的に解析すると同時に、両器官それぞれの篩部で特異的に発現する遺伝子をレーザーマイクロダイセクション(LMD)/マイクロアレイ法を用いた網羅的解析により特定することによって、イネの生産性を考える上で重要な転流機能を代謝レベルおよび分子レベルで明らかにする。初年度である平成20年度は、次年度以降に行う本格的なメタボローム解析および遺伝子発現解析のための基礎データの収集を中心に行った。
1.炭素・窒素分配の解析(担当:大杉)
コシヒカリ/カサラスSPS1-NIL系統(SPS活性がコシヒカリより高い)および日本晴SPS1-Tos17系統(SPS活性が日本晴より低い)を東京大学農学生命科学研究科附属農場の圃場にて栽培し、以下のような結果を得た。
(1)コシヒカリ/カサラスSPS1-NIL系統と対照品種(コシヒカリ)を比較したところ、最終的な収量には差がなかったものの、穂数、登熟歩合、千粒重はコシヒカリが大きく、1穂あたりの籾数についてはSPS1-NILの方が多かった
(2)日本晴SPS1-Tos17系統と対照品種(日本晴)を比較したところ、生育および収量に明確な差は見られなかったが、SPS1-Tos17系統で茎数がやや少なくなる傾向が見られた。次年度は、栽植密度を変えて両者の比較を行う予定である。
2.メタボローム解析(担当:青木)
水耕栽培した栄養成長期のイネ(日本晴)を用いて、15Nを用いたトレーサー実験を行い、メタボローム解析への応用を試みた。その結果、ソース(葉身)とシンク(根)における代謝フローの特徴が明らかになり、21年度に行う(1で供試した系統を用いた)本格的な実験のための基礎データが得られた。
3.イネの篩部における遺伝子発現解析(担当:廣瀬)
栄養成長期の成熟葉(ソース)と未熟葉(シンク)、また登熟初期(開花後7日目)の止葉葉身(ソース)と頴果(シンク)を用いて、LMD法による篩部の単離法および笛部サンプルからのRNAの抽出法について条件検討を行い、マイクロアレイ実験を行うのに十分な質と量のRNAを得るためのプロトコルを作成した。21年度前半には44k-イネ・マイクロアレイを用いた網羅的遺伝子発現解析を行う予定である。

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Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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