2010 Fiscal Year Annual Research Report
浸透圧ストレス条件下における側根形成に関する遺伝子発現および作物生理学的解析
Project/Area Number |
20380012
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
小川 敦史 秋田県立大学, 生物資源科学部, 助教 (30315600)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
我彦 広悦 秋田県立大学, 生物資源科学部, 教授 (10191842)
犬飼 義明 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (20377790)
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Keywords | 浸透圧ストレス / 側根形成 / オーキシン / 糖代謝 / マイクロアレイ / メタボローム / 突然変異体 |
Research Abstract |
側根原基形成部位組織,およびレーザーマイクロダイセクション法を用いて顕微鏡下で採取した側根原基,それぞれにおいて,マイクロアレイ法により浸透圧ストレス条件下での両組織の発現変動遺伝子の網羅的解析をおこなった.さらに側根原基形成部位組織において,浸透圧ストレス処理による組織内代謝物質の変動を解析する目的でメタボローム解析をおこなった.側根原基の周辺組織では浸透圧ストレスに対応するべく地上部と連携して物質の輸送や糖の転流・代謝活性を上昇させ浸透圧維持を優先的に行っていると推測された.かつ細胞の維持や分裂活性の維持継続も行っていた.側根原基では物質の輸送や糖などの代謝を止め,ストレスに応答しつつ細胞の維持や分裂活性の維持継続を優先的に行っていた.メタボローム解析では,対照区に比べストレス処理区で有意に上昇している代謝物質が多く見られ,生体内で重要な抗酸化機能を有するグルタチオンや細胞分裂や増殖の制御に関わるポリアミンのスペルミン等,マイクロアレイの結果を反映する結果が得られた 著しくL型側根数が増加する突然変異体を選抜した.興味深いことに,本変異体では種子根の皮層細胞層数が減少していた.一般に,浸透圧ストレス下では根の細胞分裂活性は低下する.本変異体でも根端での皮層細胞層の増殖能の低下が生じるため,ストレス下でのL型側根の誘導には側根原基形成時における分裂活性の低下が引き金となることが示唆された AK-6b遺伝子を導入,発現するタバコの根はひげ根洋の表現型を示し,オーキシンレベルは低下していた.根の切片を作成し,サイトカイニンに対する抗体染色したところ、師部組織が野生型に比べ濃く染まり,サイトカイニンレベルが増加していた.イネへAK-6b遺伝子を導入したところカルス成長の促進が見られた.またオーキシン応答性を調べる目的でレポーター遺伝子DR5:YFPをイネへ導入して種子を得た
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Research Products
(14 results)