2010 Fiscal Year Annual Research Report
植物細菌の種の確立に伴う病原性遺伝子の彷徨と多様性に関する適応進化学的機能解析
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20380029
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
曵地 康史 高知大学, 教育研究部・総合科学系, 教授 (70291507)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木場 章範 高知大学, 教育研究部・総合科学系, 准教授 (50343314)
大西 浩平 高知大学, 教育研究部・総合科学系, 教授 (50211800)
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Keywords | 病理学 / 進化 / 農林水産物 / 遺伝学 |
Research Abstract |
1.「研究の目的」 (1)Pathogenicity island (PAI)に含まれる病原性遺伝子のPseudomonas属細菌のhomologueの機能解析 (2)PAIに含まれる病原性遺伝子の産物の病徴発現に及ぼす影響 (3)P.cichoriiのキク科植物に対する病原性解析 2.「研究の成果」 (1)PAIに含まれる病原性遺伝子のPseudomonas属細菌のhomologueの機能解析 hrpに隣接するaldehyde dehydrogenase遺伝子(aldh)とphosphinorthiricin N-acetyltransferase遺伝子(pat)が、hrpとともにP.cichoriiのナスに対する病原性に関与しており、aldHはPseudomonas属細菌間で、patはP.viridiflavaのS-PAIと機能的な保存性を有することを明らかにした。 (2)PAIに含まれる病原性遺伝子の産物の病徴発現に及ぼす影響 AldHタンパク質はP.cichoriiの細胞質に存在し、アルデヒド脱水酵素活性を有していることを明らかにした。Patタンパク質はP.cichoriiの外膜に存在し、植物におけるP.cichoriiの増殖に関与することを明らかにした。また、aldHとpatの発現はhrpレギュロンの制御下にはなく、いずれのタンパク質もP.cichoriiの運動能に関与しており、クオラムセンシングの支配下にあると考えられた。 (3)P.cichoriiのキク科植物に対する病原性解析 キク科植物の種の分化後、それぞれの種ごとに、hrp、aldHおよびpatそれぞれを関与させながら、P.cichoriiは病原性を分化させたことが明らかとなった。
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Research Products
(41 results)