2008 Fiscal Year Annual Research Report
バイオ還元システムを基盤とする有用物質生産プロセスの開発
Project/Area Number |
20380051
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
片岡 道彦 Kyoto University, 農学研究科, 准教授 (90252494)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 昌 京都大学, 農学研究科, 教授 (70093250)
小川 順 京都大学, 微生物科学寄附研究部門, 特定教授 (70281102)
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Keywords | バイオ還元 / 不斉還元 / 補酵素再生 / 旧黄色酵素 / モノオキシゲナーゼ / ラクトン |
Research Abstract |
1. 炭素二重結合不斉水素化酵素の探索と解析:これまでの検討で見出した2種の新規な旧黄色酵素は同じ立体選択性を示すものの基質特異性において異なっているが、アミノ酸1次構造では40%以上の相同性を示すことから、その要因を解明することで基質特異性の改変を試みた。構造解析の結果、2種の酵素で特定のアミノ酸残基の違いが判明し、そのアミノ酸残基の置換を試みている。また、フォレノールの不斉水素化反応の探索において、見出した旧黄色酵素と逆の立体選択性を示す菌株からの酵素単離およびその解析を進め、旧黄色酵素とは異なる立体選択性を示す酵素の取得を試みた。 2. 新規バイヤービリガーモノオキシゲナーゼ(BVMO)の探索と解析:BVMOによる環状ケトン化合物からのラクトン類の生産に関して検討を行った。難分解性環境汚染物質であるフルオレンの微生物分解に関する報告があり、その中でBVMOが大きな役割を果たしていることが明らかとなっている。そこで、フルオレンおよび類縁化合物の分解代謝微生物の取得を行い、BVMO活性の探索を行った。 BVMO高活性菌株数株から酵素単離およびその解析を進めたが、BVMO酵素の取得には至らなかった。 そこで、フルオレン代謝経路の下流に存在すると考えられるラクトン環加水分解酵素の精製および遺伝子クローニングを進め、遺伝子レベルからのBVMO酵素の取得を目指した。現在ラクトン化加水分解酵素の酵素精製に成功している。
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Research Products
(5 results)