2008 Fiscal Year Annual Research Report
北方森林土壌において温暖化が及ぼす微生物と原生生物の群集構造変化と連鎖関係
Project/Area Number |
20380082
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
笠原 康裕 Hokkaido University, 低温科学研究所, 准教授 (20273849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 学 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (60305414)
島野 智之 宮城教育大学, 環境教育実践研究センター, 准教授 (70355337)
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Keywords | 微生物 / 原生生物 / 群集構造 / 環境変動 / 北方森林 / 土壌温暖化 |
Research Abstract |
本研究は、北方森林土壌生態系と温暖化の影響を理解するために、年間を通じて周りより地温を5度上昇させた野外温暖化処理区と無処理区を対象に、微生物と原生生物の群集構造、微生物と原生生物の捕食連鎖関係について解析を行う。1.土壌微生物群集の年次変動を網羅的にモニタリングするために、標準マーカー遺伝子である16S rDNAを用いたDGGE(変性剤濃度勾配ゲル電気泳動)のパターン解析を行った。各土壌サンプルより、温暖化処理区と無処理区のパターン変化に顕著な違いは見られなかった。2.原生生物の群集解析において、繊毛虫の18S rDNA特異的配列を標準マーカーとするための、PCR用プライマーの作成を行った。繊毛虫特異的にPCR増幅を行えることができ、環境サンプルへの応用の検討を行った。直接繊毛虫特異的プライマーを用いるより、一度真核生物用ユニバーサルプライマーを用いて、ネスティッドPCRを行った方が確実に繊毛虫の18S rDNA特異的領域を増幅することができる。今後保管サンプル土壌を用いて網羅的解析を行う。3.土壌中に生息する個々の原生生物の同定は不可欠である。形態と分子手法の組み合わせによる同定が強力なツールとなり、原生生物の生態への理解が深まる。本課題により購入した顕微鏡において、マニュピレーターを用いた原生生物の単離を試み、1個体の単離を行うことが可能となった。今後はその個体より18S rDNA遺伝子の増幅が検討課題である。4.環境変動と微生物群集構造変化を見るために、DNAを中心とした解析を行っている。さらに深い理解を行うために、土壌中の微生物群集の発現タンパク質変化に着目してメタプロテオミクスの基盤構築を行った。土壌からの環境タンパク質を直接法と間接法(細胞分画)を試みたが、ほとんど抽出することができなかった。
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Research Products
(4 results)