2009 Fiscal Year Annual Research Report
北方森林土壌において温暖化が及ぼす微生物と原生生物の群集構造変化と連鎖関係
Project/Area Number |
20380082
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
笠原 康裕 Hokkaido University, 低温科学研究所, 准教授 (20273849)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 学 北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (60305414)
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Keywords | 微生物 / 原生生物 / 群集構造 / 環境変動 / 北方森林 / 土壌温暖化 |
Research Abstract |
本研究は、北方森林土壌生態系と温暖化の影響を理解するために、年間を通じて周りより地温を5度上昇させた野外温暖化処理区と無処理区を対象に、微生物と原生生物の群集構造、微生物と原生生物の捕食連鎖関係について解析を行う。 1.土壌微生物群集の年次変動を網羅的にモニタリングするための標準マーカー遺伝子に16SrDNAとは別にゲノム内1コピーであるrpoB遺伝子(RNAポリメラーゼβサブユニット)をマーカーとした解析法を確立した。これより、16SrDNAと遜色ない解析を行うことが可能となった。さらに、データベースにはない新規配列が確認でき、今後の課題となった。 2.原生生物の群集解析において、繊毛虫の18SrDNA特異的配列を標準マーカーとしたDGGEパターン解析法を確立した。これより、容易に土壌間、季節間の比較ができるようになった。 3.顕微鏡下で原生生物を単離し、その1個体より18SrDNAを増幅することが可能となった。さらにその特異的配列より同定・系統解析が容易に行えるようになった。 4.環境変動と微生物群集構造変化を見るために、DNAを中心とした解析を行っている。さらに深い理解を行うために、土壌中の微生物群集の発現タンパク質変化に着目してメタプロテオミクスの基盤構築を行った。土壌からの環境タンパク質を直接法と間接法(細胞分画)により抽出し、細菌の発現タンパク質変化を二次元電気泳動法で観察し、質量分析計による同定を行った。これより、土壌環境中での細菌の物質分解をメタプロテオーム解析により捉えることができた。
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