2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20380096
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
伊原 徳子 Forestry and Forest Products Research Institute, 森林遺伝研究領域, 主任研究員 (40353594)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河崎 久男 独立行政法人森林総合研究所, 林木育種センター育種部, 育種部育種第二課長 (50370846)
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Keywords | スギ / 雄花着生量 / QTL解析 |
Research Abstract |
本研究はスギの雄花着生量を制御する遺伝子を明らかにすることを目的に行っている。2002年から2008年までの個体の反復を含む雄花着生量データから、クローンの雄花着生量は年次ごとに変動するものの一貫性があり(Kendall's coefficient of concordance, p<0.01)、雄花着生量には遺伝的な効果が大きいことが裏付けられた。雄花着生量の制御遺伝子のある染色体領域を決定するため、スギ連鎖地図に基づき、各連鎖群を20cM程度の間隔でカバーし、簡便に遺伝子型タイピングが行えるDNAマーカーを122個作成した。これらのマーカーを用い、雄花の非常に多い個体CR46を花粉親とするA、B、Cの3つの家系に用い、F2個体それぞれ74、93、110個体について、それぞれ113、107、86個のマーカーの遺伝子型を決定した。なお、塩基多型の検出方法は高解像度融解曲線分析(High Resolution Melting:HRM)を用いており、スギでの解析条件の最適化を行った。得られた遺伝子型と、2007年度に全てのF2個体から採取し計測した雄花着生数を用いて、Kruskal-WallisテストによりQTL解析を行った。その結果第5連差群に非常に有意なマーカーを検出した(p<0.0001)。また第1連鎖群(p<0.001)、第2、6、9、11連鎖群(p<0.005)のマーカーについても遺伝子型と雄花着生量の関連が2つ以上の家系で有意となった。2007年以外の調査では雄花着生量を指数データであるが、その平均値を用いた解析でも最も効果の大きいQTLは第5連鎖群にあることが支持された。
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Research Products
(2 results)