2011 Fiscal Year Annual Research Report
消化酵素トリプシンの魚類配偶子形成および受精に対する新規機能の解明
Project/Area Number |
20380112
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
三浦 猛 愛媛大学, 南予水産研究センター, 教授 (00261339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 亨 静岡県立大学, 環境科学研究所, 教授 (30221972)
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Keywords | 魚類 / 精子形成 / 黄体ホルモン / タウリン / タウリン輸送体 / トリプシン様セリンプロテアーゼ / 減数分裂 / システインデオキシゲナーゼ |
Research Abstract |
昨年度研究により、アミノ酸誘導体のタウリンがトリプシンと同様減数分裂の開始に作用する可能性が示された。そこで、本年度はトリプシンとタウリンの減数分裂制御に関する相互作用を解析した。 ウナギの生体外精巣器官培養系を用いて、タウリンの精巣での産生機構を調べた。タウリン合成には、システインデオキシゲナーゼ(CDO)とシステインスルフィン酸脱炭酸酵素(CSD)が関わっているが、これらの酵素のうちCDOのみがDHPの刺激により精巣での発現が遺伝子レベルで誘導され、タウリンの産生を誘起することが明らかとなった。CDOおよびCSDの精巣内での局在により、タウリンが精巣のどこで産生されているかを調べたところ、セルトリ細胞で産生されていることが明らかとなった。 DHPの作用により発現が誘導されるタウリンとトリプシンの間に相互関係があるか否かを生体外培養系により解析した。その結果、タウリンとトリプシンは、精原細胞でのDNA合成を相互に促進し合っていることが明らかとなり、その機構はトリプシンがタウリントランスポーターの発現を誘導し、これによってタウリンの精原細胞内への輸送が促進されることが明らかとなった。 タウリンとトリプシンの相互作用が減数分裂の制御に関わるか否かを解析した。その結果、タウリンとトリプシンの相互作用により、精原細胞で、減数分裂時の相同染色体の対合を示す分子マーカーSYCP3の発現が誘導されることから、両因子の相互作用により減数分裂が誘導されることが明らかとなった。この相互作用のメカニズムは、トリプシンが減数分裂の誘導に関わるspo11βの発現を誘導するとともに、TauTの発現を誘導し、精原細胞内にDHPの刺激により精巣内で合成されたタウリンを精原細胞内に輸送し、さらに輸送されたタウリンがspo11βのスプライシングを誘導しspo11αを出現させ、この2種類のspo11が減数分裂を誘導することが明らかとなった。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Anti-viral effects of interferon administration on seven-band grouper, Epinephelus septemfasciatus2011
Author(s)
Ohta, T., Ueda, Y. Ito, K., Miura, C., Yamashita, H., Miura, T. and Tozawa, Y.
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Journal Title
Fish & Shellfish Immunology
Volume: 30
Pages: 1064-1071
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[Journal Article] Growth hormone is produced by the testis of Japanese eel and stimulates proliferation of spermatogonia2011
Author(s)
Miura, C., Shimizu, Y., Uehara, M., Ozaki, Y., Young, G. and Miura, T.
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Journal Title
Reproduction
Volume: 142
Pages: 869-877
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