2010 Fiscal Year Self-evaluation Report
Development of decreasing method of bad impact on farm production induced by illegal industrial waste dumping
Project/Area Number |
20380130
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Irrigation, drainage and rural engineering/Rural planning
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
SATTA Naoya Iwate University, 農学部, 教授 (20196207)
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Project Period (FY) |
2008 – 2011
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Keywords | 不法投棄 / 農業生産 / 臭素 / ヨウ素 / コマツナ / 成長阻害 / モニタリング / 水中放電 |
Research Abstract |
青森岩手県境に実在する産業廃棄物不法投棄現場は灌漑用水と生活用水の水源地上流にあり、水質汚濁に伴う周辺住民の不安が高まっている。本研究は、農地に生じる農業生産或いは生産環境への悪影響について、実態の把握と低減化手法を開発するものである。具体的には、以下を実施する。 (1)現場周辺における環境水と灌漑水中の臭素酸イオン及び臭化物イオン濃度等を同時にモニタリングし、ハロゲン濃度を形態別に空間分布と経時変化を把握することで、汚染状況の解明と汚染の拡散状況を検討する。 (2)灌漑用水中の臭素酸イオン等が農作物の生育に与える影響については、既往の研究がほとんど無く、本研究においてコマツナポット栽培試験により、栽培実験手法や栽培条件を確立し、成長阻害を引き起こすかどうかについて、人間の摂取基準がある臭素酸を重点的に検討する。現場下流は水田が多いことから、水稲を用いた検討も試みる。 (3)現場では揮発性有機化合物(VOC)による地下水汚染も深刻であり、周辺環境の汚染を発生源で防止するための処理技術の開発を行う。本研究では100mg/L以上の高濃度で現場地下水中に存在するジクロロメタン(DCM等)のVOCについて、電気エネルギーの先端利用技術である高速パルスパワーを用いた水中放電現象を応用することにより、対象物質の分解と水相からの分離の効率化を行う。ビーカーサイズの処理装置(バッチ式)を作成し、効率的な処理が可能な条件を評価するとともに実用化に向けた改良を行う。この際、水中放電に伴う副生成物の検討も行う。
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Research Products
(10 results)