2008 Fiscal Year Annual Research Report
土構造物ストックマネジメントのための統合化計測/データ同化による機能診断システム
Project/Area Number |
20380136
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
村上 章 Okayama University, 大学院・環境学研究科, 教授 (80157742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 伸一 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (30198501)
西山 竜朗 愛媛大学, 農学部, 准教授 (30294440)
柴田 俊文 岡山大学, 松江工業高等専門学校, 講師 (30342546)
藤澤 和謙 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 助教 (30510218)
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Keywords | 地盤工学 / 農業工学 / データ同化 / 機能診断 / 土構造物 |
Research Abstract |
本年度は、主要設備品である高精度表面波探査装置(応用地質(株)製McSEIS-SXW MODEL-1127K)を購入し、システムを整備した。本装置は高精度表面波解析プログラムと高精度屈折法地震探査解析プログラムを内蔵した地震探査装置であり、カケヤなどで起振して、12もしくは24点で受信する探査で深度20m程度までのS波速度構造を得ることができる。作動チェックやシステムの整備を完了した後、本装置を岡山市内ため池堤体に持ち込み、受信器を2m間隔で40mに配して、カケヤ加振によるS波速度を計測した。相関式を用いてN値空間分布に換算した結果、深度方向にN値が増大しており、堤体と地山の境界が明確であることなど基本的な特性を把握した。こうした空間平均的なN値分布を補助的な情報として、さらに試験方法が簡易であるスウェーデン式サウンディング試験(SWS試験)結果と組み合わせることにより、信頼性の高い強度分布を把握することを試みた。SWS試験は高密度に強度分布を得ることができるが、得られる結果が点推定値であり、空間的な強度分布を得るためには観測値が得られない箇所について補間を行う必要がある。そのため、表面波探査結果を援用することで、精度の良い強度分布を得ることができる。 次に、上記構造物に関する計測結果を用いた機能診断を予備的に行い、次年度における観測値を用いた土構造物のデータ同化を併用した総合的な機能診断に備えた。同時に、データ同化プログラムの数理的構造を整理し、地盤工学におけるデータ同化プログラム開発の準備を行った。その解析結果を、平成21年度地盤工学研究発表会・農業農村工学会大会・第58回理論応用力学講演会にて口頭発表するほか、応用力学論文集にも投稿した。
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Research Products
(7 results)