2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20380144
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大政 謙次 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70109908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 庸 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (00323486)
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Keywords | リモートセンシング / ライダー / 植物計測 / 3D / PRI |
Research Abstract |
前年度に引き続き、ケヤキやイチョウなどの樹木を対象として、可搬型レンジライダー計測による調査を行い、葉面積密度(LAD)や葉面積指数(LAI)などの算出法の改良及びその精度の検討を行った。また、航空機観測データを併せて解析した。その結果、樹種の違いや、地上あるいは航空機からの計測にかかわらず、計測誤差は、レーザビーム投影指数Ω(=A・N・exp(-K・LAIcum))に関係していた。ここで、Aはレーザービームの水平投影面積、Nは単位水平面あたりのレーザービーム数、LAIcumは計測対象層までの積算LAI、Kはレーザー入射角や葉傾斜角による係数である。そして、Ωが2以上の値の場合、地上あるいは航空機からの計測にかかわらず、比較的安定した誤差でLADを計測でき、ケヤキ群落では0.4m^2/m^3以下の精度での計測が可能であった。一方、コムギ群落を対象とした計測では、生育ステージの違いによる植物面積密度(PAD)の検討を行った。その結果、PAの推定精度は全生育期間で0.45m^2/m^3であった。また、計測された茎や葉、そして穂の投影面積から、穂で4.1g/m^2、茎や葉で26.6g/m^2の精度で器官乾物重の推定が可能であった。これらの結果は、レンジライダーを用いた樹木や作物の新しい群落構造の調査法についての計測指針を与えた。加えて、レンジライダーとハイパースペクトル計測などを組み合わせて、熱放散の指標であるPRIの問題点について検討したところ、光合成色素含有量や葉の形状による影響を受けることが明らかになった。
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Research Products
(5 results)