2008 Fiscal Year Annual Research Report
ニワトリ始原生殖細胞操作法の開発と形質転換ニワトリ作出への応用に関する研究
Project/Area Number |
20380156
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Research Institution | National Institute of Agrobiological Sciences |
Principal Investigator |
内藤 充 National Institute of Agrobiological Sciences, 遺伝子組換え家畜研究センター, 上級研究員 (70355733)
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Keywords | 始原生殖細胞 / 外来遺伝子 / トランスフェクション / GFP遺伝子 / ニワトリ初期胚 / 生殖系列キメラ / 品種識別 / 体外培養 |
Research Abstract |
ニワトリ初期胚血液より採取した始原生殖細胞のインビトロでの培養法について検討した。始原生殖細胞は、採取した血液のまま培養する方法と、始原生殖細胞を血球細胞から分離濃縮した後に培養する方法について検討した。その結果、血液のまま培養しても、また始原生殖細胞を分離濃縮した後に培養しても、インビトロで1か月間以上維持培養することが可能であった。また、培養始原生殖細胞が生殖系列細胞としての性質を有しているかどうか調べるため、生殖系列細胞を特異的に認識するVasa抗体を用いて抗体染色を行ったところ、培養始原生殖細胞はVasa陽性細胞であり、生殖系列細胞としての性質を有していることが確認された。さらに、始原生殖細胞を1か月間培養した後、孵卵2.5日目のレシピエント胚血流中へ移植して生殖隆起への移住能を調べたところ、ドナー始原生殖細胞の蛍光ラベルを行う方法及びドナー細胞とレシピエント胚の品種を識別するPCR法により調べた結果、ともに生殖隆起への移住が確認されたが、その移住効率は低いものであった。一方で、培養始原生殖細胞ヘエレクトロポーレーション法の一種であるNucleofection法によりGFP遺伝子の導入を行うとともに、GFP遺伝子が導入された始原生殖細胞のインビトロでの増殖性を調べた。その結果、培養始原生殖細胞へのGFP遺伝子の導入は可能であったが、遺伝子導入処理後は細胞の増殖性が低下する傾向が認められた。今後は、始原生殖細胞の培養法をさらに検討するとともに、培養始原生殖細胞をレシピエント胚生殖隆起へ効率的に導入する方法の開発を行う必要がある。
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Research Products
(8 results)