2009 Fiscal Year Annual Research Report
キラルビルディングブロックスの創製と生物活性多環式天然物の不斉全合成への活用
Project/Area Number |
20390006
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中田 雅久 Waseda University, 理工学術院, 教授 (50198131)
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Keywords | 有機化学 / 合成化学 |
Research Abstract |
ophiobolin Aの不斉全合成研究においては、8員環部分の構築を検討した。閉環メタセシスを重点的に検討し、骨格構築に成功したので、世界初の不斉全合成達成を目指している。taxolの不斉全合成研究においては、1,5-ヒドリドシフトによるtaxolのトランスBC縮環部の立体選択的構築を経由して得た生成物をメチルケトンに誘導し、その分子内アルケニル化反応により6-8-6のタキサン骨格の構築が収率96%で進行することを見出した。さらに、必要な官能基の導入順序を検討し、新合成ルートによるtaxolの不斉全合成を目指している。nemorosoneの不斉全合成研究においてはC4位ケトンをα、β-不飽和カルボン酸とし、Birch還元、エピメリ化を経由して、アリル基への変換に成功した。その後の検討結果により、C1位,3位にアリル基を持たない化合物での全合成が有効であることを見出し、世界初の不斉全合成を目指している。触媒的不斉分子内シクロプロパン化反応により創製したキラルビルディングブロックからplatencinの形式不斉全合成に成功し、同一の合成中間体からplatensimycinの不斉全合成にも成功した。bucidaracin Cの不斉全合成研究においては、パン酵母還元により得たキラルビルディングブロックをA環部分へ誘導し、渡環型の[4+2]型反応により、所望のシスデヒドロデカリン骨格の高立体選択的構築に成功した。引き続きbucidaracin Cの不斉全合成を目指している。不斉プラチナ錯体によるene-yne環化異性化反応により、シクロプロパン化合物が最高80%eeで得られることを見出した。さらなる検討により、キラルビルディングブロックス創製の新手法確立を目指す。
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Research Products
(21 results)
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[Journal Article] Total Synthesis of(-)-FR182877 through the Tandem IMDA-IMHDA Reaction and the Stereoselective Transition Metal-Mediated Transformations2009
Author(s)
Tanaka, N., Suzuki, T., Matsumura, T., Hosoya, Y., Nakada, M.
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Journal Title
Angew.Chem., Int.Ed. 48
Pages: 2580-2583
Peer Reviewed
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