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2009 Fiscal Year Annual Research Report

薬物代謝酵素CYPを舞台とした薬物間相互作用の綱羅的解析

Research Project

Project/Area Number 20390011
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

宇野 公之  Osaka University, 薬学研究科, 教授 (00183020)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 青山 浩  大阪大学, 薬学研究科, 准教授 (60291910)
KeywordsシトクロムP450 / 薬物代謝 / 一塩基多型 / 共鳴ラマン分光 / X線結晶構造解析
Research Abstract

シトクロムP450(CYP)はヒト薬物代謝の中心的役割を演じる重要な酵素であり、その活性はヒトゲノムの一塩基多型(SNP)により大きく影響を受ける場合がある。CYPの基質結合ポケット内における薬物間相互作用は予期せぬ副作用の原因となるが、それ自身の複雑さに加えてSNPの影響による複雑さもあいまって、解析がほとんど進んでいないのが現状である。そこで本研究では、薬物間相互作用を引き起こす薬物の組合せとSNPの影響を明らかにするため、(1)薬物間相互作用の網羅的測定、(2)薬物問相互作用の構造解析、という2つのサブテーマを設定して検討する。昨年度の研究により、多種の薬物代謝に関わり多数の薬物間相互作用に関する報告がなされているものの、その解析が特に遅れているCYP2D6、CYP3A4の大量調製に成功した。これにより、ヒトの主要な5種のCYPすべてが揃ったため、今年度はすべてのCYPを用いた網羅的解析へと研究を展開した。その結果、これまでCYP2C19の基質であると考えられてきたジアゼパムはCYP2C9にも高い親和性を持っことがわかった。しかしながら、ジアゼパムは2C9によって代謝されず、他の2C9の代謝を強く阻害することがわかった。この結果は、これまで知られていなかったジアゼパムが関わる薬物間相互作用が起こりうることを強く示唆している。また、これまで報告されているCYPIA2のSNP変異体をすべて調製した結果、いくつかの変異体はうまく発現しないことがわかった。これは変異によってタンパク質立体構造に大きな変化が起こっているためだと考えられた。発現に成功した変異体について薬物代謝活性を測定した結果、SNPの影響は反応最大速度にはほとんど影響しないものの、ミカエリス定数に対して最大数倍程度の変化が見られることが明らかとなった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2009

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ヒトCYPlA2の代謝活性と-塩基多型との相関2009

    • Author(s)
      宇野公之、森田早紀子、辻本景英、江川真文、山下沢、青山浩
    • Organizer
      第19回金属の関与する生体関連反応シンポジウム
    • Place of Presentation
      大阪大学銀杏会館
    • Year and Date
      2009-06-11

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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