2011 Fiscal Year Annual Research Report
免疫・神経クロストークの分子イメージングと医療への展開
Project/Area Number |
20390015
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
中西 守 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (90090472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古野 忠秀 愛知学院大学, 薬学部, 准教授 (80254308)
伊納 義和 愛知学院大学, 薬学部, 講師 (90434547)
手島 玲子 国立医薬品食品衛生研究所, 代謝生化学部, 部長 (50132882)
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Keywords | 神経免疫 / 共存培養 / マスト細胞 / サブスタンスP / ATP / 分子イメージング / 接着分子 / CADM1 |
Research Abstract |
医学、薬学、生命科学の研究の中でも、免疫系と神経系の相互作用の追究は多くの研究者が注目するところとなっている。それは、多くの重篤な神経性疾患の要因が神経系と免疫系との相互作用に起因し、また、その相互作用の変性(不適正な相互作用)が難治疾患を生じる大きな原因の一つとして考えられるからである。それゆえ、神経・免疫連関の分子実体の解明は、神経疾患(情緒障害)や自己免疫疾患等に対して有効な知見を与えるものと期待される。本研究では、新生児マウスの神経節から初代培養神経細胞(交感神経SCG及び感覚神経DRG)を神経成長因子(NGF)の存在下で培養し、初代培養神経細胞と免疫細胞(マスト細胞)との共存培養システムの確立を基盤にして、分子イメージンング技術を駆使して、マスト細胞(RBL細胞及び初代培養マスト細胞BMMC)と神経細胞(SCG及びDRG)との相互作用を、in vitroの共存培養システムを用いて追究した。その結果、神経細胞からはサブスタンスPが放出され、中間に介在する細胞の関与はなく、サブスタンスPがマスト細胞を直接活性化していることを明らかにした。また、逆方向のシグナルとして、マスト細胞の受容体を特異的に活性化するとマスト細胞からATPが放出され、神経細胞を活性化することも明らかになった。さらに、両細胞の相互作用には、接着分子のN-cadherinやCADM1が重要な役割を果たしていることを分子イメージング法を駆使して解明した。交感神経とマスト細胞の相互作用の際には、CADM1はホモフィリックな結合で、また、感覚神経との相互作用の際には、ヘテロフィリックな結合で相互作用することも明らかにした。 さらに、このような研究成果を推進・展開させ、大脳の発育に応じて大脳の神経・マスト細胞の相互作用に4種類のCADM1の異性体が関与している可能性を明らかにした。これらの研究成果は医療への展開に多大の貢献をすると判断された。
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Research Products
(9 results)