2008 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病遺伝子治療を目指した非侵襲的な皮内遺伝子送達システムの開発
Project/Area Number |
20390016
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
小暮 健太朗 Kyoto Pharmaceutical University, 薬学部, 教授 (70262540)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥野 貴士 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 准教授 (80411031)
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Keywords | 遺伝子送達 / 糖尿病 / インスリン / 皮膚 |
Research Abstract |
本年度は、人工遺伝子デリバリーシステムであるMENDの皮内への移行方法の確立を目指し、イオントフォレシスおよび無針注射器を用いてMENDのモデルとしてのリポソームおよびMENDの皮膚投与を行った。MENDの脂質エンベロープおよびプラスミドDNAコアを蛍光色素でラベル化したものを用い、投与を行った皮膚を共焦点レーザー顕微鏡で観察したところ、無針注射を用いた場合において、皮膚内にMENDの蛍光シグナルを観察することができた。このことから、無針注射器を用いることで、MENDを皮内に送達できることが明らかになった。 また、皮膚内でインスリンを発現させるために必要な、プロインスリン遺伝子をコードしたプラスミドの構築を行った。将来的にインスリンの皮内動態や体内動態を追跡する必要もあることから、自ら改変可能なプラスミドを構築する必要があったため、マウス脾臓からmRNAを回収し、PCRによってプロインスリン遺伝子を増幅しcDNAを調製した。さらに、発現用プラスミドに組み込むことでインスリン遺伝子の構築に成功した。培養細胞にプロインスリンプラスミドDNAをトランスフェクションし、in vitroレベルでプロインスリンの発現を確認した。さらに、新たな高分子皮内送達方法として、ポリカチオン/プラスミドDNA複合体あるいはカチオンリポソーム/タンパク質複合体をイオントフォレシスに供する方法を試みた。その結果、数百nmもの大きさを有する複合体粒子を非侵襲的に効率よく皮内に送達することに成功した。また、イオントフォレシスの効率を促進する化合物を見出した。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Multi-layered nano particles for penetrating the endosome and nuclear membrane via a step-wise membrane fusion process2009
Author(s)
Akita H, Kudo A, Minoura A, Yamaguchi M, Khalil IA, Moriguchi R, Masuda T, Danev R, Nagayama K, Kogure K, Harashima H.
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Journal Title
Biomaterials 30
Pages: 2940-2949
Peer Reviewed
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