2009 Fiscal Year Annual Research Report
シナプスと核との間の情報交換・伝達に関わる遺伝子発現制御系の解析
Project/Area Number |
20390023
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
津田 正明 University of Toyama, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 教授 (80132736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田渕 明子 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 准教授 (40303234)
福地 守 富山大学, 大学院・医学薬学研究部(薬学), 助教 (40432108)
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Keywords | BDNF / GPCR / Arc / PACAP / MAL / MKL / CREB / カルシウム / アクチン |
Research Abstract |
(1)GPCR誘導性の活動依存的遺伝子発現制御系の解析;一般に、GPCR刺激で誘導されるNMDAレセプター亢進によるBdnfエキソンIV mRNA発現は、カルシニューリン/CREB経路特異的にされる。 (2)Bdnf mRNAの活動依存的安定化機構;カルシウム(Ca^<2+>)シグナル依存的な安定化に効く領域を同定した。RNAの二次構造とポリ(A)サイトの存在様式が関係しているようだ。 (3)Arc遣伝子発現制御系の解析;すでにGPCR誘導性の活動依存的発現に7kbp上流のSAREが聞いていることを明らかにした。BDNF誘導ではSARE以外に近位プロモーターも使われる。 (4)興奮性GABA入力によるBdnf遺伝子発現制御機構の解析;未成熟ニューロンにはGABA投与は分化を促進するが、成熟ニューロンへの投与は分化の阻止に働く可能性がある。 (5)PACAPはプロダイノルフィン(Pdyn)遺伝子発現を誘導する;Pdynは痛みなどに関わっているが、今までその誘導物質は未知であった。PACAPはその誘導物質である。 (6)BDNF誘導性のチロシンヒドロキシラーゼ(TH)遺伝子発現誘導は、NMDAレセプターからのCa^<2+>流入で特異的に阻害される。統合失調症理解のための新たな観点を与える。 (7)MAL/MKLの関わった細胞骨格系遺伝子発現制御系の解析;MKLの多くのアイソフォームを分離し、ニューロンとグリアで異なった発現パターンを示すものを見つけた。
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Research Products
(4 results)