2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規立体的疎水性構造の活用による受容体機能制御とその創薬への応用
Project/Area Number |
20390035
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Research Institution | Tohoku Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
遠藤 泰之 Tohoku Pharmaceutical University, 薬学部, 教授 (80126002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪股 浩平 東北薬科大学, 薬学部, 講師 (60221785)
太田 公規 東北薬科大学, 薬学部, 助教 (90347906)
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Keywords | 医薬分子設計 / 核内受容体 / エストロゲン受容体 / アンドロゲン受容体 / 疎水性相互作用 / アンタゴニスト / ホウ素クラスター / 分子認識 |
Research Abstract |
新規立体的疎水性構造単位の医薬分子設計への応用は、既存の骨格の修飾では得られない新しい知見を与えている。例えば、エストロゲン受容体におけるカルボランの球状構造のステロイドに優る親和性、形状の類似したbicyclo[2,2,2]octene等の炭化水素との形状認識の差による活性表現の方向性の制御、アンドロゲン受容体における新しい機構のアンタゴニズム様式等である。これら本研究者の独自の知見に基づき、20年度は上記のコンセプトによる分子設計、合成、活性評価を行い、次の成果を得た。 1)m-,p-カルボランを骨格とするERリガンドの構造活性相関を行い、p-カルボランを骨格とするERアゴニストの構造活性相関から、p-カルボランビスフェノールモノアルキルエーテル類にERアゴニスト活性を見出した。また、m-カルボランビスフェノールに側鎖アミノ基を導入した化合物の構造活性相関研究を行い、新規エストロゲン受容体アンタゴニストを得た。 2)中心疎水性骨格の変換によるエストロゲン受容体リガンドのアゴニスト/アンタゴニストバランスの制御を目的として、シクロペンチルジフェニルメタン骨格化合物に側鎖アミノ基を導入した化合物の光学分割法の開発と構造活性相関研究を行い、新規エストロゲン受容体アンタゴニストを得た。 3)アンドロゲン受容体-アンタゴニスト複合体の結晶構造に基づき、カルボラン含有アンドロゲン受容体アンタゴニストBA321の構造をリードとして、ジフェニルm-カルボラン構造を用いて、形状的に再現し適切な親水性基を配置した化合物を合成し、新規ARアンタゴニストを得た。 これらの結果は、核内受容体制御化合物の設計への球状疎水性構造の適性を実証するとともに、従来の医薬と異なる新規骨格を有し体内動態が異なる新しい医薬候補化合物を創製することに繋がるものである。
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Research Products
(19 results)