2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規立体的疎水性構造の活用による受容体機能制御とその創薬への応用
Project/Area Number |
20390035
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Research Institution | Tohoku Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
遠藤 泰之 東北薬科大学, 薬学部, 教授 (80126002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
猪股 浩平 東北薬科大学, 薬学部, 准教授 (60221785)
太田 公規 東北薬科大学, 薬学部, 講師 (90347906)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 医薬分子設計 / 核内受容体 / エストロゲン受容体 / アンドロゲン受容体 / 疎水性相互作用 / アンタゴニスト / ホウ素クラスター / 分子認識 |
Research Abstract |
本研究者は新規立体的疎水性構造単位を医薬分子設計に応用する核内受容体制御リガンドの設計により、形状認識の差による活性表現の方向性の制御、新しい機構のアンタゴニズム様式等の開拓に成果を挙げている。これら独自の知見に基づき、24年度は上記のコンセプトによる核内受容体リガンドの分子設計、合成、活性評価を行い、次の成果を得た。 1)組織選択的及びエストロゲン受容体のα,βサブタイプ選択的リガンドの創製を目指して、受容体のリガンド結合領域での相互作用を考慮した、フッ素置換基をもつo-カルボランビスフェノールを設計した。しかし、その合成にはカルボラン環への選択的なフッ素化反応の適用が必要であり、合成法の検討により、誘導体合成に成功した。このフッ素化誘導体はMCF-7細胞を用いた増殖試験において、パーシャルアゴニスト活性を示すことを明らかにした。 2)新規エストロゲン受容体アゴニスト候補として、ピロール環含有ビスフェノールを設計した。本化合物は、市販の試薬からMucMurryカップリングとBBr3による芳香化反応を用いる合成法を開発することにより、短行程で合成することができ、これらの化合物が単純な構造ながら、強いエストロゲンアゴニスト活性を見出した。 3)アンドロゲン受容体とアンタゴニストであるビカルタミドの複合体のX線構造情報から、受容体との水素結合に関与している水分子の構造要因を分子内に含むカルボラン含有アンドロゲンアンタゴニストの合成の検討を進めた。受容体の結合親和性は高まらなかったが、結合様式の変化により、アンドロゲン受容体変異をもつLNCap細胞にも有効なアンタゴニストになることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(15 results)