2010 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム化学に基づくインテリジェント亜鉛フィンガーの創製と薬学的展開
Project/Area Number |
20390037
|
Research Institution | Doshisha Women's College of Liberal Arts |
Principal Investigator |
杉浦 幸雄 同志社女子大学, 薬学部, 特任教授 (40025698)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根木 滋 同志社女子大学, 薬学部, 助教 (50378866)
|
Keywords | 亜鉛フィンガー / 転写因子 / DNA結合 / タンパク質デザイン / マルチフィンガー / 人工転写因子 / 遺伝子制御 / Zif268 |
Research Abstract |
ゲノム化学を基礎にして種々の機能を有する亜鉛フィンガータンパク質のデノボ・デザインを行い、標的DNA/遺伝子に対する認識・結合・切断などを検討し、転写制御機能や遺伝子発現制御機能等の展開を目指す。His_4型亜鉛フィンガードメインやセリウム結合ペプチドドメインはDNA加水分解能を有するので、このDNA切断部位を選択的DNA配列結合能をもつCys_2His_2型亜鉛フィンガーペプチドに連結させることによって、天然制限酵素類似の触媒作用を有する新しい亜鉛フィンガー蛋白質を創出した。また、異なるDNA塩基配列を認識する二つの亜鉛フィンガードメインを機能リンカーである12アミノ酸残基から成るセリウム結合ペプチド配列によって連結した新しいキメラ亜鉛フィンガータンパク質を設計し、エンドヌクレアーゼ型の人工ヌクレアーゼを構築した。従来、エキソヌクレアーゼ型の人工ヌクレアーゼは幾つか知られているが、エンドヌクレアーゼ型の人工ヌクレアーゼは開発されていない。 他方、Cys_2His_2型亜鉛フィンガー蛋白質において、システイン残基をアスパラギン酸に置換した新しい変異亜鉛フィンガー蛋白質は亜鉛イオンと鉄イオンに比較的高い親和性を示すことが認められたので、転写活性に対してスイッチ機能を持つ新規人工亜鉛フィンガー蛋白質として有用と考えられ、遺伝子レベル・細胞レベルでの検討を行っている。また、新しい金属フィンガータンパク質の創製にも取り組み、光や酸化還元応答性の人工転写因子の創出を試みている。
|
Research Products
(3 results)