2009 Fiscal Year Annual Research Report
脳の脈管形成と血管新生:ライブイメージングとその分子機構解析
Project/Area Number |
20390054
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
人見 次郎 Iwate Medical University, 医学部, 教授 (00218728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
磯貝 純夫 岩手医科大学, 医学部, 准教授 (60212966)
木村 英二 岩手医科大学, 医学部, 助教 (50405750)
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Keywords | 脳 / 脈管形成 / 血管新生 / 血管芽細胞 / 発生・分化 / イメージング / 2光子顕微鏡 / ゼブラフィッシュ |
Research Abstract |
目的:内皮細胞が特異的に蛍光蛋白を発現するトランスジェニック・ゼブラフィッシュを用いて,バイオイメージングにより脳実質内脈管形成過程を明らかにするとともに,脈管形成の責任遺伝子を同定し,脳脈管形成過程の分子機構を明らかにする. 方法:(1)二光子顕微鏡を用いた生体タイムラプス・バイオイメージングにより脳脈管網形成過程を明らかにする.(2)脈管形成部位に発現する脈管マーカー遺伝子のスクリーニングをin situ hybridazation法を用いて行う。 結果:(1)脳血管系を形成する血管内皮細胞の由来を追跡するため, heat shock protein (hsp)プロモーターに蛍光蛋白m-cherryの遺伝子をつなげたものを導入したTg(hsp:mcherry)k2と脈管系の細胞核にEGFPが集積するTg(flil:nEGFP)y7を掛け合わせたラインを使い, IR-LEGO(Infrared laser evoked gene operator)顕微鏡で特定の血管細胞を確認しつつ, 1細胞を赤外線レーザー照射してEGFPの発現量を確認した.周囲の細胞にもmchrryの発現を確認されたため,照射精度の向上を目指すこととなった.(2)脳の初期脈管形成過程の詳細な観察から, 3つの細胞群が初期脳血管網を形成することが確認されたが,そのうち1つの群ではHey2の発現が強く,他の2つはflt4の発現が優勢であった.動脈性と静脈性の特性が区分された. 今後の展開:赤外線レーザーの照射精度の向上と脳血管初期形成部位での発現遺伝子解析を進める.
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