2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20390055
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
千田 隆夫 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (10187875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 隆士 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (20325161)
長谷川 義美 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教 (40288494)
向後 晶子 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教 (20340242)
大熊 真人 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (50329710)
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Keywords | APC / 遺伝子改変マウス / 統合失調様行動異常 / 脳内モノアミン / ノルアドレナリン / ドーパミン / セロトニン / 線条体 |
Research Abstract |
APC1638Tマウスの統合失調症様行動異常の原因を探るために、APC1638Tマウスの脳内モノアミンの動態を追求した。 1. 免疫組織化学法(ABC法)を用いて、APC1638Tマウスと野生型APCマウスの脳におけるカテコールアミン合成系の酵素[tyrosin hydroxylase (TH)およびGTP cyclohydrolase I(GCH)]とセロトニン(5-HT)の分布・局在を検索した。 (1) ドーパミンニューロンの主核(黒質、腹側被蓋野)でTH陽性細胞とGCH陽性細胞の減少と免疫活性低下が認められ、投射先(線条体、扁桃体)でTH陽性線維の減少と活性低下が見られた。 (2) ノルアドレナリンニューロンの主核(青斑核)でTH陽性細胞の免疫活性低下とGCH陽性細胞の減少が認められ、投射先(大脳皮質、海馬)でTH陽性線維の減少と活性低下が見られた。 (3) 5-HTの免疫活性に関しては、主核、投射先共、野生型APCマウスとの間に差がなかった。 2. APC1638Tマウスと野生型APCマウスの脳の各部位(中脳、橋・延髄、大脳皮質前頭葉、海馬、線条体)におけるモノアミン(ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニン)の含量を測定した。 (1) 中脳では、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンが増加していた。 (2) 橋・延髄では、ノルアドレナリン、セロトニンが増加していた。 (3) 大脳皮質前頭葉では、ノルアドレナリン、セロトニンが減少していた。 (4) 海馬では、ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンが減少していた。 (5) 線条体ではドーパミンが増加していた。
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Research Products
(5 results)