2008 Fiscal Year Annual Research Report
個体発生におけるセマフォリンの臓器形成メカニズムの解析
Project/Area Number |
20390079
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
豊福 利彦 Osaka University, 微生物病研究所, 准教授 (60322179)
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Keywords | セマフォリン / 心臓神経提細胞 / プレキシン |
Research Abstract |
1)神経提細胞に発現するPlexinおよび、神経提細胞の移動経路に発現するセマフォリンの同定と発現神経提細胞はPlexin-A2 Plexin-D1を発現し、その移動経路に沿ってSema6A, Sema6B,さらに左心室流出部にSema3Cが発現する。Overlay法により、Sema6A, Sema6BはPlexin-A2とSema3CはPlexin-D1と結合することが明らかとなった。 2)培養心臓神経堤細胞を使用して細胞遊走能実験を行う Sema6A, Sema6Bをコーティングしたストライプ上では心臓神経堤細胞は反発作用をしめした。ところが、Sema3Cをコーティングしたストライプ上では心臓神経堤細胞は接着作用をしめした。Plexin-A2欠損細胞、Plexin-D1欠損細胞において、それぞれの効果を失った。 3)ニワトリ胎児を用いて神経提細胞の移動を解析する Sema6A, Sema6B発現細胞をニワトリ胎児に異所性に移植すると神経提細胞は、これら細胞塊を避けるように移動した。Sema3C発現細胞を異所性に移植すると神経提細胞は、これら細胞塊周辺に留まった。受容体に対するsiRNAをエレクトロポレーション法にて神経管細胞に導入し、それら細胞の移動を調べると、Plexin-A2, Plexin-D1を欠損した神経提細胞は左心室流出部への移動が障害された。 4)Plexin-A2欠損マウスを用いて左心室流出部〜大動脈系の形成について解析する。 Plexin-A2欠損マウスでは胎生期12日において左心室流出部から大動脈と肺動脈の分離不全を示した。さらに新生児マウスにおいて、総動脈管、大動脈狭窄を認めた。
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