2010 Fiscal Year Annual Research Report
個体発生におけるセマフォリンの臓器形成メカニズムの解析
Project/Area Number |
20390079
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
豊福 利彦 大阪大学, 微生物病研究所, 准教授 (60322179)
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Keywords | セマフォリン / 網膜発生 / プレキシン |
Research Abstract |
(1) 視神経走行におけるクラス6セマフォリンの解析 胎生期において網膜の視神経は後頭葉の視覚領野に視覚情報を伝達する。位置情報を正確に伝えるため、網膜の視細胞の走行は正確に決定されねばならない。この神経走行の経路に沿ってSema6Dが発現する。Sema6D欠損マウスにおいて視交叉、上丘での神経走行の異常が認めた。Sema6Dの視細胞内のシグナル伝達経路について解析をおこない、新規のセリンリン酸化酵素がSema6D依存性に神経軸索内のマイクロテューブ上のミトコンドリア輸送の制御することを見出した。 (2) 網膜光受容体発生におけるクラス4セマフォリンの解析 網膜は生直後より光受容体細胞の分化と層構造の形成を完成し視覚を感受するようになる。Sema4A欠損マウスでは、生後の光刺激を受けることにより、急激な光受容体細胞のアポトーシスを惹起する。Sema4Aは網膜色素上皮細胞に発現し、光受容体細胞の生存維持に重要なプロサポシンの細胞内移送に関与することを見出した。さらにSema4Aは光受容体細胞の光感受性に関わるビタミンA誘導体の代謝経路も制御することを見出した。
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Research Products
(3 results)