2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20390086
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
中邨 智之 Kansai Medical University, 医学部, 教授 (20362527)
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Keywords | 細胞外マトリックス / 弾性線維 / 遺伝子改変マウス |
Research Abstract |
弾性線維は、伸び縮みする臓器・組織(動脈・肺・皮膚など)に多くあって、その弾性を担っている。老化による動脈中膜の硬化、肺気腫、皮膚のたるみなどは弾性線維の劣化・断裂によるものであり、弾性線維再生に向けて弾性線維形成機構の解明は重要な課題である。これまでにfibulin-4,5という2つの分泌タンパクが弾性線維形成に必須であることがわかった。本研究では、fibulin-4,5の作用様式の違いを明らかにし、それによって弾性線維形成の分子機構の理解をすすめることを目的とする。まずfibulin-4,5にシグナル分子としてのはたらきがあるかどうか、ヒト皮膚線維芽細胞培養の培地にリコンビナントfibulin-4または5を加えてtotal RNAを抽出し、Affimetrix GeneChipによる遺伝子発現プロファイル解析を行ったが、大きな発現変化を来す遺伝子はなく、シグナル分子としてははたらいていないと考えられた。弾性線維と共局在すると報告されている分子がfibulin-4,5に結合するかどうかを検討し、fibulin-4に結合するがfibulin-5に結合しないもの、またその逆の結合を示すものをそれぞれ見出した。fibulin-4遺伝子欠損マウスは生後すぐ致死であるため、生後の弾性線維形成、組織特異的な弾性線維形成におけるfibulin-4の役割を調べるためにfibulin-4コンディショナルノックアウトマウスを作成した。
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Research Products
(4 results)