2008 Fiscal Year Annual Research Report
細胞老化シグナルの生体内ダイナミクスとその役割の解明
Project/Area Number |
20390094
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
原 英二 Japanese Foundation For Cancer Research, 癌研究所がん生物部, 部長 (80263268)
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Keywords | 癌 / 老化 / イメージング / シグナル伝達 / ストレス |
Research Abstract |
細胞老化反応の生体内ダイナミクスを解明することを目的として、細胞老化の誘導に中心的な役割を担っているp16^<INK4a>遺伝子やp21^<Waf1>遺伝子及びそれらの発現を調節する作用を持つことが知られている遺伝子群について、それらの遺伝子発現をマウスの生体内でインビボ・イメージングすることを試みた。既にp16^<INK4a>及びp21^<Waf1>に関してはルシフェラーゼを用いたインビボ・イメージングシステムの構築に成功していたので、そのシステムを用いて、(1)マウスを通常に老化させた場合、(2)高脂肪食を与えて飼育することで肥満させた場合、(3)特定の遺伝子をノックアウトして早老症にした場合、の各々の条件下での加齢の過程においてp16^<INK4a>及びp21^<Waf1>遺伝子の発現の体内動態を解析した。現在解析を初めて1年なので、更に1年間の観察が必要であるが、p16^<INK4a>に関してはすでに様々な臓器において発現レベルの顕著な上昇が認められている。p21^<Waf1>遺伝子に関しては今のところ変化は見られていない。更に、p16^<INK4a>やp21^<Waf1>の発現を調節することが知られているBmi-1及びARF遺伝子についてもルシフェラーゼを用いたインビボ・イメージングシステムを可能にする遺伝子改変マウスの構築に成功した。これらのマウスを用いて、上に述べたp16^<INK4a>及びp21^<Waf1>遺伝子の場合と同様に、Bmi-1及びARF遺伝子発現の加齢の過程での体内動態の解析を開始した。また、組織レベルでの解析を容易にするためにルシフェラーゼと蛍光蛋白質(改変型GFP)を用いたインビボ・イメージングシステムについても検討を開始した。
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Research Products
(4 results)