2008 Fiscal Year Annual Research Report
上皮間葉転換形質を示す肺癌における分子標的の同定とその診断・治療への展開
Project/Area Number |
20390103
|
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
仁木 利郎 Jichi Medical University, 医学部, 教授 (90198424)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松原 大祐 自治医科大学, 医学部, 助教 (80415554)
|
Keywords | 肺癌 / 分子標的 |
Research Abstract |
(1)上皮間葉転換形質に関連した遺伝子候補の絞込み:非小細胞肺癌18株の遺伝子発現プロファイルから、E-cadherinと逆相関する遺伝子50を同定していたが、さらに非小細胞肺癌22株から遺伝子発現プロファイルを取得し、E-cadherinとの逆相関性から遺伝子の絞込みを行った。その結果、Vimentin, TCF8(ZEB1)などのよく知られたEMT(epithelial-mesenchymaltransition)のマーカーのほかに、CTGF, HOX6, KIAA1212など、20ほどの候補遺伝子が選出された。 (2)遺伝子異常との関連性の検討:非小細胞肺癌40株について、主要癌遺伝子の変異解析、ゲノムワイドなコピー数解析を行った。EGFR変異、KRAS変異、MET増幅については、EGFR変異を6株、KRAS変異を11株、MET増幅を3株に認めた。EMT形質を示す肺癌14株にはEGFR変異、MET増幅は一例も認められなかった。 (3)機能解析実験の準備:非小細胞肺癌40株の増殖特性、3次元ゲル内培養での形態と浸潤性、分子標的薬剤に対する感受性、免疫不全マウスの皮下における造腫瘍性などの基本的な生物学的性状についてのデータ取得を行い、機能解析実験の準備状況を整えた。
|
Research Products
(4 results)