2008 Fiscal Year Annual Research Report
HTLV-1遺伝子(HBZ,Tax)のATLL腫瘍発生・臨床病理への関与の解明
Project/Area Number |
20390104
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
大島 孝一 Kurume University, 医学部, 教授 (50203766)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉田 保雄 久留米大学, 医学部, 准教授 (80216316)
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Keywords | ウイルス / 病理学 / ATLL / HTLV-I / 腫瘍 / HBZ |
Research Abstract |
ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)は,感染者のうち約5%に成人T細胞性白血病/リンパ腫(adult T cell leukemia/lymphoma, ATLL)を惹起する.HTLV-1のコードする調節遺伝子tax遺伝子が中心的な役割を担うと考えられてきた.しかし,ATLLではしばしばtax遺伝子の発現が認められない.一方、プロウイルスのマイナス鎖によってコードされるHTLV-1 bZIP factor (HBZ)遺伝子が,すべてのATLL細胞で発現し増殖にかかわることを見いだされており、今回、ヒトATLLの典型的な組織を用いHBZ-ISH(in situ hybridization)の方法論の確定の準備をおこなった。1) ATLL細胞株MT4よりRNAを抽出し、RT-PCRでHBZの発現が確認できた。2) HBZに対するPNAプローブを作成し、陽性コントロールのMT1細胞をペレットとしてホルマリン固定パラッフィンブロックを作成し、この陽性コントロールに対し、HBZ-ISHを行い、核内に陽性シグナルが確認できた。3)さらに確認実験として、免疫不全マウス(NOD-scid/IL2rγnullマウス)に移植したATLLのホルマリン固定パラッフィンブロック材料を使用し、HBZ-ISHを行い、一部の症例でも核内に陽性シグナルが確認できている。4)また、少数例ではあるが、ATLLリンパ腫である多形型リンパ腫の人組織を使用しHBZ-ISHを行い、陽性シグナルを一部で確認することができた。以上、HBZ-ISHの手法の確立が進行している。
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Research Products
(13 results)