2010 Fiscal Year Annual Research Report
抗結核ワクチンの新戦略:潜伏感染、再燃を制御するワクチンの研究
Project/Area Number |
20390125
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
小出 幸夫 浜松医科大学, 医学部, 理事 (30126809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 年 浜松医科大学, 医学部, 教授 (90275024)
辻村 邦夫 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (10227407)
内嶋 雅人 浜松医科大学, 医学部, 助教 (20252174)
瀬戸 真太郎 浜松医科大学, 医学部, 助教 (50383203)
千田 金吾 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (40197611)
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Keywords | 結核菌 / DNAワクチン / 潜伏感染 / 再燃 |
Research Abstract |
結核に対するワクチンとしては、生菌ワクチンであるBCGが現在も用いられているが、その成人肺結核に対する防御効果は否定的であり、潜伏感染患者を始めとする成人用新規ワクチンの開発が急務とされている。成人結核のほとんどが内因性再燃に起因することに着目し、結核菌の再燃を抑制する新規ワクチンの開発を目的として、その候補抗原の検索を行った。潜伏期の結核菌が発現するDosRregulon蛋白質(48種)および結核菌の再活性化に関与するResuscitation promoting factor (Rpf)蛋白質(5種)を候補抗原として、DNAワクチン・ライブラリーを作製し、これらに対するT細胞応答と抗体産生について、2系統のマウスを用いて検討した。その結果、C57BL/6で9種類、BALB/cで12種類の抗原がT細胞応答を誘導し、そのうち7種類(Rv0079、Rv1998c、Rv2031c、Rv2032、RV2623、Rv2624c、Rv3132c)が両系統でT細胞応答を誘導することができた。またC57BL/6で3種類、BALB/cで13種類の抗原が抗体産生を誘導し、3種類(Rv2029、Rv2626c、Rv3132c)が両系統で抗体産生を誘導できた。また、同一マウス系統で両方の免疫応答を誘導できた抗原は、C57BL/6で1種類(Rv3132c)、BALB/cで9種類(Rv0079、Rv1738、Rv1998c、Rv2031c、Rv2623、Rv2624、Rv2626、RV3131、Rv3132c)であった。特にRv3132(dosS/desS)は両系統のマウスでT細胞応答と抗体産生を共に誘導でき、有望な候補抗原であると考えられた。
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Research Products
(18 results)