2009 Fiscal Year Annual Research Report
多彩な生物活性を有するセマフォリングナルメカニズムの解明
Project/Area Number |
20390142
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
熊ノ郷 淳 Osaka University, 微生物研究所, 教授 (10294125)
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Keywords | セマフォリン / 免疫増強 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
セマフォリンファミリーは1990年代初頭から神経ガイダンス因子として同定されてきた分子群であるが、近年、神経再生、血管新生・脈管形成、癌の進行、骨代謝疾患、免疫疾患への関与が明らかとなり、生体の組織構築と恒常性の維持に重要なpleiotropicな作用を有する分子群であることが明らかになるとともに、疾患治療の新たな創薬ターゲットとしても注目されている。我々のグループはこれまでセマフォリン分子群及びその受容体分子群の免疫系における役割を世界に先駆けて明らかにしてきている。本研究では、セマフォリンの有する多彩な生物活性がセマフォリン受容体Plexin-A1の下流で活性化されるDAP12, Rac, FARP2、MICALといったシグナル伝達分子によって、どのようなシグナルメカニズムで担われているかを解明することを目的にしている。本年度の研究で、セマフォリンSema4Dが受容体分子Plexin-B1を介して中枢神経内の炎症に関与していることを明らかにするとともに、そのシグナルはERKの経路が担っていることを明らかにしている(J.Immunol. 184 : 1499-1506, 2010)。実際、Sema4Dの効果はERKの阻害剤によって抑制された。
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