2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20390144
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
高濱 洋介 The University of Tokushima, 疾患ゲノム研究センター, 教授 (20183858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 智雄 徳島大学, 疾患ゲノム研究センター, 講師 (30360506)
新田 剛 徳島大学, 疾患ゲノム研究センター, 学術研究員(特任講師) (30373343)
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Keywords | 免疫学 / 獲得免疫 / 胸腺分化 / 胸腺微小環境 / 胸腺上皮細胞 / 胸腺髄質上皮細胞 / RANKL / CD40L |
Research Abstract |
本研究は、Tリンパ球の胸腺内分化選択機構の分子理解を目標にした独自の研究成果に基づき、分化途上のTリンパ球が胸腺微小環境の構築に必須であることに着眼した胸腺上皮細胞刺激因子の同定を行い、更に胸腺上皮特異的機能分子の発現を指標にした皮質上皮細胞と髄質上皮細胞の分岐機構の解析へと進むことで、Tリンパ球レパトア選択を担う胸腺微少環境の多段階構築機構を分子レベルで解明することを目的とする。初年度の平成20年度には、正の選択をうけた幼若Tリンパ球を髄質へと誘導するCCR7ケモカインの産生と、全身の臓器に発現される多種多様な自己遺伝子を発現して自己分子への免疫寛容を誘導する核内因子AIREの産生を指標に、機能的な髄質上皮細胞の分化および増殖を定性的および定量的に評価する技術を確立した。そのうえで、正の選択をうけた幼若Tリンパ球から産生されるサイトカインと髄質上皮細胞に発現されるサイトカイン受容体について、マイクロアレイ解析データをもとに網羅的に組み合わせ解析を行い、更にノックアウトマウスを用いた機能解析を行うことで、正の選択をうけた幼若Tリンパ球に発現されるRANKLが髄質上皮細胞の強力な増殖因子であることを明らかにした。また、RANKLと同じくTNFファミリーに属するCD40Lにも同様の作用があることを明らかにした。更に、ガンマデルタ型の胸腺Tリンパ球もRANKLやCD40Lを発現する細胞であるものの髄質上皮細胞に対する関与は著明ではないことを明らかにした。胸腺髄質と胸腺皮質の形成を制御する因子の全容解明に向けて解析を続ける予定である。
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Research Products
(43 results)