2008 Fiscal Year Annual Research Report
在宅を含む医療と福祉の安全安心な電磁環境基盤整備に関する研究
Project/Area Number |
20390151
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
花田 英輔 Shimane University, 医学部, 准教授 (90244095)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 孝人 大分大学, 工学部, 准教授 (60225159)
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Keywords | 医療機器 / 電源 / 接地 / シミュレーション / RF-ID |
Research Abstract |
本研究は、医療機関、福祉施設、在宅医療等における電磁環境を総合的に検討し、また医療機器と無線通信との両立を図ることで、安全かつ効率的な医療の遂行を可能とすることを目的とする。平成20年度には、主に以下のような成果を得た。 ○安全な医療遂行に必要な電磁環境の総合的な調査:放射電磁界 医療機関の内外を問わず近年導入の動きが著しいRF-IDタグ関連機器について、最もよく用いられると考えられる規格が使用する13.56MHz帯の電磁界が医療機器に影響を与える可能性および、市販のマイクロ波治療器が放射する電磁波により電磁界について調査し、出力を強めた際には医療機器への影響がありえることを示した。これらの結果は日本医療情報学会における発表と共に英文論文としてまとめて投稿し、掲載された。 ○安全な医療遂行に必要な電磁環境の総合的な調査:電源重畳ノイズ及び接地品質 医療機関の電源設備に関するJIS規格(JIS T1022)の最新版を調査した上で、医用接地の現状について調査すると共に、その品質によって医療機器から電磁波が発せられることを実験によって示した。この結果は日本医療福祉設備学会において発表すると共に、英文論文にまとめて投稿し、受理された。 ○電磁環境シミュレーションの機能強化と実証試験 より実況に即した複数放射源による三次元電磁界分布を対象として行うべく、プログラムの改良を図ると共に、現場における電波散乱の状況を把握すべく、コンクリート製円柱に電磁波を照射してその周囲でどのような電解が観測されるかを調査した。この結果は来年度にまとめ、学会等において発表の予定である。
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