2010 Fiscal Year Annual Research Report
在宅を含む医療と福祉の安全安心な電磁環境基盤整備に関する研究
Project/Area Number |
20390151
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
花田 英輔 島根大学, 医学部, 准教授 (90244095)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 孝人 大分大学, 工学部, 准教授 (60225159)
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Keywords | 医療機器 / 電源 / 接地 / シミュレーション / 無線LAN |
Research Abstract |
今年度は、計画のすべてを実施することはできなかったが、以下の点においては成果を得た。 ●商用電源で動作する医療機器の動作状況(電源が入っているか否か)、および動作時は電源接地の状況について、それぞれを一括して感知する機器について技術的検討を行い、医療機器を改造することなく両方を動作状況を検知可能な機器を試作し試験した。動作は良好であった。既に特許出願は済ませており、今後商品化を図る予定である。 ●平成22年度末に竣工した島根大学医学部附属病院の新病棟を例として、具体的な建築部材の情報を入手し、IEEE802.11シリーズの無線LANシステムについて電磁界伝搬シミュレーションを用いて電波到達範囲との関係を探ると共に、適切なアンテナ配置について検討した。今後、実際に設置されたアンテナからの電波到達状況を調査する予定である。 ●上記の結果を踏まえ、医療現場に無線LANを安全に導入するための手順案の草稿を作成し、日本生体医工学会の専門別研究会において発表した。今後さらに精度を上げるとともに網羅範囲を拡げる予定である。 ●既存プログラムに比べより実況に即した電磁波シールド対策に関する3次元シミュレーションを行うべく、プログラムの改良を図った。また、建築部材に電磁波を照射した際の振舞いについて、平成20年度に実施した調査をもとに、条件を変更して再度実施した。これによりプログラム改良にむけた資料を得た。 上記の成果には既に発表したものもあるが、一部は平成23年度の日本生体医工学会大会、日本医療情報学会大会等において発表することとしている。
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