2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20390159
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松田 敏夫 Osaka University, 薬学研究科, 教授 (00107103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吾郷 由希夫 大阪大学, 薬学研究科, 助教 (50403027)
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Keywords | SEA0400 / Na^+ / Ca^<2+> exchanger (NCX) / MPTP / Parkinson / Ca^<2+> / ドパミン神経 / nitric oxide (NO) / アストロサイト |
Research Abstract |
パーキンソン病モデルマウスでのドパミン神経障害へのNCX関与の検証:本研究では、パーキンソン病モデル動物においてSEA0400の保護作用を明らかにした。一方、SEA0400はin vitroでのMPP^+誘発神経細胞障害には影響を与えなかったことから、SEA0400がMPTP投与によるミクログリア活性化以降の過程に作用していることが考えられた。 NO誘発ドパミン神経由来SH-SY5Y細胞へのNCX関与の分子メカニズム解析:MPTP誘発パーキンソン病モデルマウスにおける検討から、活性化ミクログリア由来のNOが障害発現に重要な役割を演じてとの仮説から、ヒト神経芽細胞腫SH-SY5Y細胞、アストロサイトでの予備検討においてSEA0400の細胞死保護作用を見出している。本研究では、ドパミン神経由来SH-SY5Y細胞およびアストロサイトにおいて、NO誘発神経細胞死における細胞外Ca^2+の関与、NCX依存性のCa^2+流入の重要性を明らかにした。また、細胞内Ca^2+の関与について、Ca^2+流入以後の下流シグナルについて検討し、カルモジュリン、カルパイン、そしてMAPキナーゼ系の関与を明らかにした。さらに、NCX選択的阻害薬SEA0400やsiRNAシステムによるNCX発現低下細胞系を用いることで、NO誘発細胞障害におけるNCXの関与を明らかにした。 SEA0400のラベル化とNCXの病態関連動態の解析:SEA0400のNCXの選択的阻害薬であり、その放射ラベル化体はNCXを標識する有効なプローブとなる。本研究では、世界初の[^3H]SEA0400を合成し、脳切片を用い[^3H]SEA0400結合実験を行った。その結果、免疫組織学的検討でのNCXの脳部位局在と一致して、[^3H]SEA0400の特異的結合を認めた。
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Research Products
(10 results)