2008 Fiscal Year Annual Research Report
個別化医療の実現を目指した新規迅速遺伝子解析技術の臨床応用
Project/Area Number |
20390164
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
村上 正巳 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 教授 (30241871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 康次郎 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70174787)
奈良 誠人 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (80420165)
荻原 貴之 群馬大学, 医学部, 助教 (80361377)
森村 匡志 群馬大学, 医学部, 助教 (20436306)
常川 勝彦 群馬大学, 医学部, 医員 (30436307)
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Keywords | 遺伝子 / 一塩基多型 / 薬剤反応性 / 糖尿病 / 肥満 / バイオテクノロジー |
Research Abstract |
遺伝子の一塩基多型(SNP)の情報をもとにして、個人々々により適した医療を提供する個別化医療の実現にあたっては、簡便で正確な遺伝子検査の実現が求められている。理化学研究所では、安価、簡易、迅速な新規等温核酸増幅法であるSMAP(SMart Amplification Process)法を開発した。本研究では、簡便、迅速、正確な SNP の検出方法を開発し、実際の医療の現場でその検査方法を利用して遺伝子検査を実施し、個別化医療推進の一助とすることを目的とする。地域住民を対象とした検討において、熱産生に関わる2型甲状腺ホルモン脱ヨード酵素(DIO2)のThr92AlaのSNPは、75gブドウ糖負荷試験における30分後の血糖の高値ならびにinsulinogenic indexの低下などの耐糖能異常に関与する可能性が示唆された。また、熱産生ならびに脂肪分解に関与するβ3アドレナリン受容体(β3AR)遺伝子の Trp64Arg の SNP、β2アドレナリン受容体(β2AR)遺伝子のArg16Gly の SNP、Uncoupling protein-1(UCP-1)遺伝子の一3826A/G の SNPは、生体インピーダンス体組成計を用いて測定した内臓脂肪の増加との相関がみられた。ワルファリンは、心房細動などによる血栓塞栓症の予防薬として用いられているが、その抗凝固効果は個人差が大きい。ワルファリンの抗凝固作用に関与するSNPとして、ビタミンK工ポキシド還元酵素複合体1(VKORC1)遺伝子多型、CYP2C9*3遺伝子多型、CYP2C9*2 遺伝子多型が知られている。これまでに、本学の病態薬理学分野と協力して、VKORC1に関しては-1639G/A、CYP2C9については、野生型(*1)と、CYP2C9*2及びCYP2C9*3のタイピングシステムを開発して報告した。
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Research Products
(7 results)