2009 Fiscal Year Annual Research Report
脳アミロイドアンギオパチー関連脳出血のリスク評価法および予防法の開発
Project/Area Number |
20390242
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
山田 正仁 Kanazawa University, 医学系, 教授 (80191336)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 光宏 金沢大学, 附属病院, 講師 (60361995)
内木 宏延 福井大学, 医学部, 教授 (10227704)
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Keywords | 脳アミロイドアンギオパチー / アミロイド / 脳内出血 / アミロイドβ蛋白 / 脳画像 / 診断マーカー / 試験管内モデル / 動物モデル |
Research Abstract |
[1] CAA関連脳出血リスク評価法開発(山田/吉田) 脳アミロイドアンギオパチー(CAA)関連脳出血(CAA-ICH)のリスク評価法を確立するため、地域健常高齢者群、認知症患者群、CAA-ICH群の血漿、脳脊髄液、DNA検体、MRI画像データ、PET画像データ(FDG及びPIB)の収集を継続した。脳MRI T2*GE法によるアルツハイマー病(AD)112例の脳内微小出血(BMB)(=CAA合併の指標)の検討では、ADの5%にBMBを認め、BMBを伴うADは糖代謝低下がより高度でアミロイド分布が異なっていた。今後、他のマーカーを含めCAA及びCAA-ICHリスク評価のための指標を検討する。世界初のCAA全国調査の結果をまとめ国際誌に報告した。 [2]CAA及びCAA関連脳出血の予防法の開発(内木/山田) 1.CAAのin vitroモデルの作成:試験管内βアミロイド線維重合反応において、生体条件に近づけるためAβペプチドを低濃度にすると、気液界面で線維の重合核を形成することを見いだした。反応容器の気液界面をなくすことでこの問題を回避し、生体内のβアミロイド線維形成をより正確に模倣しうる反応系を構築した。これを用いて、Aβペプチドの線維形成を誘起する生体内因子および、この誘起作用を阻止する薬剤の探索を予定している。 2.CAA in vinoモデルを用いた、CAAに有効な抗アミロイド化合物の探索:フェノール化合物(ミリセチン、NDGA、フェルラ酸、クルクミン、ロスマリン酸)を脳アミロイドーシスモデル動物に長期投与を行い、これらの化合物が脳アミロイド沈着を抑制することを見出した。CAAについては、NDGA以外の4化合物がCAAの程度を軽減したが、統計学的な有意差には達しなかった。さらに今後、微小出血などのCAA関連血管障害に対する予防効果を検討する。
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Research Products
(4 results)